午前中で三県またいで来る旅をしたいと思う。
と言っても早朝から車を飛ばす必要はない。
都内23区内在住の方なら朝7時に家を出れば余裕で行ける鉄道の旅だ。
Yahoo!地図で関東地方を開いてみよう。
緑色の東北自動車道を東京から北上していく。
久喜市で圏央道と交差する。
さらに北上すると群馬県の館林インターが見えてくる。
このインターで交差する国道354号を南東に進むと歪んだハート型の湖らしきものが見えてくる。
この湖らしきものが「渡良瀬遊水地」にある人工湖である谷中湖だ。
渡良瀬遊水地は1900年後半に渡良瀬川の上流で起きた「足尾鉱毒事件」の鉱毒の無害化のために作られた。
現在の渡良瀬遊水地は公害とは無縁で整備されてトライアスロンの大会なども行われている。
さて目的地はここから非常に近い。
谷中湖の南側から東武日光線の柳生駅付近を地図を辿っていくと「三県境」の境界線が見えてくる。
柳生駅があるのは埼玉県、北側から細く入ってくるのが群馬県、そして東側から丸く寄り添ってくるのが栃木県になる。
この三県境なるものは用水路になっており現在、観光スポットになっている。
ここにくれば僅か数秒で三県をまたぐ事ができる。
日本全国に三県境は48ヶ所存在するがそのほとんどが河川や山の上にある。
歩いてピクニック感覚で行けるのはこの三県境しかない。
さてこの三県境に都内からアプローチするには浅草から東武スカイツリーラインに乗車する。
もしくは東京メトロ半蔵門線の東武スカイツリーライン直通電車に乗車する必要がある。
ただし柳生駅まで行く直通電車が無いため途中の南栗橋駅で乗り換えが必要となる。
ちなみに浅草から出ている特急電車では栃木駅まで停車しないので上り電車で戻る必要が生じるので注意が必要。
また上野駅から宇都宮線(東北本線)で茨城県の古河駅まで行ってそこからタクシーでアプローチする方法もある。
たぶんこの方法でも都内23区内を朝7時に出れば余裕で行けるはずだ。
ところで古河から南東に十数キロ進むとキッコーマンで有名な千葉県の野田市がある。
とにかくこの付近は日本一県境が集中している。
北から時計まわりで栃木県、茨城県、千葉県、埼玉県、群馬県の5県が寄り添っている。
極端な話、車があれば半日で5県をまわる事も可能だ。
コロナが落ち着いたらドライブしてみるのも良いかもしれない。