関東地方にお住まいの方なら国道16号をほとんどの方が知っているだろう。
地方にお住まいの方にはあまりイメージがわかないかもしれない。
この国道16号は首都圏に無くてはならない重要な環状道路だ。
地図を見ると神奈川県の横浜市から千葉県の木更津市を結んでいるようにも見えるがこの国道の起点と終点は横浜市なのだ。
その距離およそ330kmで東京-名古屋間に匹敵している。
国道16号は「東京環状」とも呼ばれ東京の外側およそ30km圏を環状に結ぶ国内でも希少な国道だ。
ちなみに環状国道と呼ばれている国道は名古屋市にある国道302号とこの国道16号のみだ。
神奈川県横須賀市の観音崎から千葉県富津市の富津岬間は海上区間となっているが現実的には分断区間となっている。
ところでこの国道16号の内側は首都圏の縮図的な側面を持っているらしい。
以前、福岡県の仏壇販売会社が関東に進出する際に国道16号沿線にこだわったという。
実際のところこの国道16号沿線には各大手チェーン店が軒を連ねている。
なんとこの国道16号の沿線だけを映したビデオが発売された事もる。
各チェーンの本部がどのような店がどこにあるかを把握するためのもので出店の際の重要な情報になるというわけだ。
という事でこの国道16号沿線にどんな街があるかを時計まわりで見てみる。
横浜市内から北西に進むと厚木方面から伸びる国道129号との交点にあるのが神奈川県相模原市の橋本だ。
この付近には将来、中央リニア新幹線の駅が開業する予定だ。
そのまま北上すると東京多摩地区最大の都市である八王子市に入る。
広域な八王子市にはおよそ20校の大学が集積している。
都内有数の文京地区でもある。
国道16号をさらに進むと道の両サイドの風景が一変する。
右側には大きな飛行場が現れ、左側には英語表記が並ぶ街並み。
そうここは東京都福生市にある米軍の横田基地だ。
ここを見るだけでも国道16号を走る価値があるだろう。
そして埼玉県に入り入間市、狭山市と続く。
川越市に入ったところで国道16号はやたらとカクカクとした動きになる。
川越市は城下町がゆえに国道16号は直線で配置する事ができなかったかもしれない。
川越の国道16号を走る時は車線に注意するが必要がある。
そして荒川を渡ると埼玉県の県都であるさいたま市に入る。
ここは旧の大宮市でもあり、国道16号は国道17号に一旦合流する。
その後東側に分岐して、やがて千葉県に入る。
途中、柏市、船橋市など比較的大きな街を経て千葉市に至る。
千葉市からは東京湾沿いに木更津市、富津市と南下して海上国道となる。
実延長およそ326kmのまさに壮大な旅になる。
保証は出来ないが横浜市を早朝に出れば夕方までには富津市には着くと思う。
ただし各街での断続的な渋滞は覚悟しておく必要がある。