突き上げるような揺れに、テーブルのコップから水がこぼれ、爆睡中の猫は布団から飛び出し。
日刊ゲンダイ記者の横浜の自宅はそんな光景だった。
ついに首都圏直下型の大地震か、と震えた人も少なくなかっただろう。
28日午前8時59分ごろ、東京23区や横浜市などで震度4を記録する地震があった。
震源は東京湾で深さ80キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は4.8だった。
「動きを活発化させている太平洋プレートが北米プレートやフィリピン海プレートを押して生じたものです。太平洋プレートの動きという点で、能登半島地震とも無縁ではありません。昨年末以来、千葉や神奈川で地震が頻繁に起こっています。今回は震源が東京湾の陸に近い地点で、警戒されている相模トラフ上ではありませんでしたが、いつ、相模トラフで大きな地震が起きても不思議ではありません」(立命館大環太平洋文明研究センター特任教授・高橋学氏=災害リスクマネジメント)
三浦半島(神奈川県)の西の相模湾から房総半島沖(千葉県)にある相模トラフは、太平洋プレート、フィリピン海プレート、北米プレートが重なり合う。
過去にも大地震を繰り返し、1923年の関東大震災の震源地とされる。
「相模トラフの地震は特に警戒する必要があります。3つのプレートの内部とそれぞれのプレートの境界で地震が起きる可能性があり、複数の震源が生じる恐れがあるからです。今回のように深い震源なら大きな津波に、浅い震源なら小さくてもすぐに津波が押し寄せます。大きな揺れと津波が直撃すれば、首都圏は壊滅的な被害に遭うことになるでしょう」(高橋学氏)
■相模トラフM7地震の発生確率は50%政府の地震調査研究推進本部は相模トラフでM7クラスの地震が発生する確率を示している。
2014年1月時点の評価で10年以内が30%、20年以内が50%、30年以内が70%だ。
幸い評価時点から10年間は起きなかったが、今後は、50%の確率で起きてもおかしくないのだ。
28日の揺れは令和の関東大震災の足音なのか。
改めて地震対策は万全を期したい。(日刊ゲンダイデジタル)
昔、知人から恐しい話を聞いた事がある。
東京を貫く荒川という河川がある。
地方の方にはピンとこないかもしれないがそれなりの幅を有する一級河川だ。
この川にかかる橋がおよそ17程度(首都高速はカウントせず)。
もし東京直下型の地震や大災害が起きた際に、これらの橋に避難する人が殺到するという。
平日昼間の東京の人口がおよそ1,600万人。
もちろん都心部から南や西側に向かう人もいるので一概にはいえないが、ひとつの橋に数十万の人が集中するのは間違いないだろう。
それもそのすべての橋が地震にも耐えて無事である事が大前提だ。
今回の地震でこの話をつい思い出してしまった。
平日、昼間都内にいる方は要注意。