我々シニア世代が若い頃に洗礼を受けたといえば言わずと知れたビートルズサウンド。
ビートルズは世代を超えて今でも愛されている。
これだけ万人に受け入れられている音楽家はそうそういないと思う。
自分も今でも車の中では大きな音にして聞いている。
実をいうと自分はビートルズに影響を受けて音楽を始めた一人でもある。
フォークギターから始まりエレキギター、エレキベースギター、キーボート(シンセサイザー)もこなして来た。
というと聞こえが良いが単なる下手の横好きだ。
ところでベースギターを弾き始めると曲を聞いていてもベースの音ばかりが気になってくる。
ベースギターは曲のリズムを担っているが、同じエレキのリズムギターとは少々異なっている。
というかベースによって曲調が変わってくるといった方が良いかもしれない。
ここでポールマッカトニーのセンスが光ってくる。
例えば「Revolver」に入っているジョージの作ったTAXMANはポールのベースで曲にドライブ感が出ている。
同じく「Revolver」に入っている And your bird can singは単調なダウンストロークのリズムギターとは、対照的に跳ねるようなベースラインが凄く曲にマッチしている。
そう改めてビートルズの曲をよく聞いてみるとポールのベースの凄さに驚かされる。
お薦めのアルバムは「Abbey Road」だ。
まずCome Togetherを聞くとわかるのがハンマーリング(弦をたたくテクニック)のテクニックだ。
これは本当に良く聞いてないとわからない。
全神経を集中してベースの音を聞いてみて欲しい。
またSomethingのベースも少々やり過ぎと感じてしまうほど秀逸だ。
もうベースの領域を超えてリードギターを弾いているのかと思ってしまう。
実をいうとレコーディングの際にジョージがベースがあまりに目立つことを嫌がっていたとも言われている。
そして何よりもポールの曲であるOh! Darlingを聞いて欲しい。
数日前からかすれる様にしたと言われているポールのボーカルに耳が行きがちだが、ベースギターの音を聞くとこれまたハンマーリングを駆使した見事なプレイ。
これからビートルズの曲を聞くなら、「ポールマッカートニーのベースを聞け」と言いたくなる。