九州南部を襲った豪雨で、熊本県は6日、浸水した同県球磨(くま)村の特別養護老人ホーム「千寿園」で心肺停止で見つかった入所者14人の死亡を確認したと発表した。
同日午後9時現在、同県での死者は49人、心肺停止は1人、行方不明は11人となっている。
鹿児島県でも1人の行方が分かっていない。
梅雨前線の停滞で九州北部は記録的な大雨となり、気象庁は同日午後4時半、福岡、佐賀、長崎の3県に「大雨特別警報」を出した。
熊本県では4日の大雨特別警報の発表から7日早朝で丸3日となる。
生存率が急激に下がる「72時間」が迫る中、断続的な雨で自衛隊などによる行方不明者の捜索活動は難航した。
同県によると、少なくとも約60集落が孤立状態になっているほか、6日正午現在で15か所の橋が崩落し、土砂災害も芦北町などの40か所で発生しているという。
気象庁によると、6日午後6時までに観測された1時間雨量は、長崎県大村市で94・5ミリを記録し、観測史上最大となった。
3時間雨量も福岡県大牟田市で188・5ミリ、同県添田町で153ミリなど観測史上最大を記録した。
添田町では彦山川が氾濫し、道路が冠水。
読売新聞のまとめでは6日午後8時現在、九州各県で計約130万人に避難指示が発令された。
熊本県では13市町村の計約27万人に避難指示が出された。
鹿児島県南さつま市では、新聞配達員の男性(63)が配達に出かけたまま、行方が分からなくなった。
県警は増水した川に流された可能性もあるとみている。
九州新幹線は熊本―鹿児島中央駅間で終日運転が見合わせとなり、九州自動車道や長崎道など高速道も一部区間で通行止めとなった。
また、九州電力によると、6日午後7時現在、熊本、鹿児島両県で約5500戸が停電している。
梅雨前線の停滞は今後も続く見通しで、気象庁は8日頃まで九州北部を中心に大雨が続く恐れがあるとして警戒を呼びかけている。
7日午後6時までの24時間雨量は、福岡、佐賀、長崎で300ミリ、大分、熊本、岐阜、静岡で250ミリ、鹿児島と山陽で200ミリ、甲信で180ミリ、関東南部で130ミリなどと予想されている。(読売新聞オンライン)
ここ数年、夏場の集中豪雨が当たり前になってきた。
地球温暖化が現実に進んでいるわけだ。
いろいろな事情もあると思うが山間部に居住する事は危険との隣合わせになる。
行政が移動の手段を考えてあげるべきだと思う。