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北方領土の開発

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北方領土問題が佳境を迎えている。

11月14日の日露首脳会談で日本側の説明としては1956年の「日ソ共同宣言」を基礎に考えて4島返還から2島(歯舞、色丹)の先行返還にシフトしたと発表がされた。

 

ところが翌日ロシアのプーチン大統領の記者会見では「日ソ共同宣言」には「2島の主権については書かれていない」と発言をしている。

確かに書いていない。

 

それでは、ロシア側の解釈としてはロシアの法律のもと日本人がこの2島に訪れる事が可能というのが返還という事なのだろうか?

偏見ではないがもともとロシアという国は信用ができない。

 

そもそもこの北方領土にしても1941年に日本とソ連で結んでいた「日ソ中立条約」を無視して参戦している。

また北方領土占領の根拠が終戦直前の1945年2月にアメリカ、ソ連、イギリスによって行われた「ヤルタ会談」が基礎になってしまっている。

 

ヤルタ会談では「日ソ中立条約」を締結しているにもかかわらず千島列島のソ連帰属が明記されている。

ちなみに「日ソ中立条約」には日本とソ連が相互不可侵を確認、一方が第三国との軍事行動が起きた場合は他方は中立を保持する。

 

また満州国とモンゴル人民共和国など相互の領土の保全と相互不可侵とされているだ。

 

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概ねこれらの流れからも日本人のロシアに対するイメージは概ねよくない。

さてこのような状況で果たして二島の先行返還が実現できるのかは怪しいが仮に返還された場合を想定してこの北方領土の開発について考えてみたい。

 

 

一般的に昆布を食料としないロシア人の関係でこちらは豊富にあるとされている。

またサケ、タラ、カニなどの漁場としても期待できるだろう。

 

まずは食品メーカーの進出が期待できる。

ただ観光資源については少々怪しい。

 

この小さな島にこぞって観光客が来るとは考え難いからだ。

温泉についても択捉や国後ならまだしもこの二つの島ではあまり期待できそうもない。

 

要は投資に見合う観光客数を望めないということだ。

仮に温泉がでても赤字になるだろう。

 

というのも冬場の客が呼び込めないからだ。

羽田からの直行便が仮りにあったとしても冬場は欠航を余儀なくされる。

 

だからこの島に温泉ホテルを作ろうという奇特な経営者が期待できない。

何か北方領土が戻ればバラ色の展開が待っているようなマスコミの論調もあるが、自分的にはあまり期待できないと思っている。

 

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