東京オリンピックまでまもなく一年になる。
韓国とは揉めているので今後どうなるかわからないが、その他の国からの観光客が増加の一途だ。
外国人観光客が増える事は素晴らしい事だが受け入れる側の日本の体制は整っているかは甚だ疑問だ。
例えばイスラム教徒が日本を訪れて一番困るのが食事の問題と言われている。
イスラム教徒は宗教上の理由から豚肉を口にすることはない。
かといって寿司屋に案内すれば問題が解決するという理屈には決してならない。
イスラム教徒は「ハラ―ル認証」を受けている飲食店を探すことになる。
全世界のイスラム教徒の数はおよそ19億人と言われている。
世界の人口がおよそ70億人と言われているから4人に一人はイスラム教徒になる。
オリンピック期間中に外国人の4人に一人東京で飲食難民になりかねない。
オリンピックを一年後に控えている東京は食事ひとつをとってもまだ問題が山積みの様だ。
ということで我々シニア世代も現代の食文化の風潮には最低限の知識を持っておきたいところだ。
最近「ビーガン(ヴィーガン)」なる言葉が流行っている事はご存じだろうか?
「ビーガン」の意味を理解するには一緒に「ヴィーガニズム」という言葉も把握しておいた方が良いだろう。
「ヴィーガニズム」とは「絶対菜食主義」という意味になる。
今まで一般的に使われていた「ベジタリアン」とはいったいどこが違うのか?
実はビーガンは食材の選択により四種類に分類されている。
動物系の食材は一切食べないのが「ビーガン」である。
牛乳などの乳製品は許容しているのが「ラクトベジタリアン」だ。
そして「ラクトベジタリアン」にあわせて卵も許容するのが「ラクト・オボ・ベジタリアン」となる。
さらに「ラクト・オボ・ベジタリアン」に魚を許容するのが「ペスコ・ベジタリアン」となる。
つまり「ビーガン」とはベジタリアンの最上級と覚えておけば問題はない。
ポイントは動物から取れる牛乳や卵を動物と解釈するか否か?
また魚を動物と解釈するか否かが「ラクト・オボ・ベジタリアン」の争点の様だ。
しかしこれを日本の一般の飲食店で実践するのは前述の「ハラ―ル認証」と同じぐらい難しいだろう。
サラダドレッシングひとつとっても大変な事になる。
原料を遡って調べていかないといけないからだ。
有機農法を現実に行おうとするとハードルが相当高いのは有名は話だ。
「ビーガン」を本当に実践しようと思ったらそれは「時給自足」しかないのではないだろうか?