風呂が大好きだ。
厳密には風呂に入った後の一杯が大好きだ。
若い頃、夏場は午後から水分摂取を極力控えて風呂あがりに飲むビールの一杯にかけていた。
もちろんシニア世代になった今そんな真似をしたら脱水症状で倒れてしまうだろう。
そして風呂に入って垢すりタオルで洗った時の爽快感は言葉にならない。
あれがないと風呂に入ったという気分になれないほどだ。
ところがこの「垢すりタオル」は海外ではあまり売られていないようだ。
昔、ブラジルに移籍したある有名プロサッカー選手をとりあげたテレビ番組を見ていた。
そのプロサッカー選手の友だちがブラジルに訪ねて行くという内容だ。
その番組の中でそのプロサッカー選手がやたらと欲しがっていたのが日本の「垢すりタオル」だったのだ。
日本の家庭であればほぼあると思われる「垢すりタオル」がブラジルには無いようだ。
サッカー選手であれば相当量の汗をかくであろう。
「垢すりタオル」を求めるのは至極当然の事だ。
夏場は特にだが体をぬるぬるしていてとにかく気持ちが悪い。
旅行で「垢すりタオル」を忘れて温泉宿などに行くと最悪だ。
普通のタオルに石鹸をつけていくら洗っても「垢すりタオル」の代替え品になる事はできない。
海外の国には「垢すり」という概念はないのか非常に疑問だ。
日本人の持つイメージはバスタブにソープを泡立てボディーブラシで背中をゴシゴシしている姿だ。
あのブラシでも汚れ自体は落ちると思うがあのぬるぬるした「油脂汚れ」は落ちているのだろうか?
ところで最近ではネットで日本製の「垢すりタオル」は人気になっているようだ。
また日本に観光に来ている外国人のみやげにも「垢すりタオル」が人気になっているらしい。
やっとこの「垢すりタオル」の機能性が外国人に理解されたようだ。
風呂といえばもう一点気になる事がある。
海外には「湯船につかる」という文化がない事である。
海外では「バスルーム」は体を洗浄するための部屋とかる発想だ。
ところが日本の「風呂」は洗浄の他に「癒し」という機能も持ち合せている。
このあたりの文化の輸出はまだまだの様である。
でも日本に訪れた観光客が日本の湯船につかるという文化を持ちかえればやがて定着するのではないかと思っている。
自分は風呂が大好きだ。
厳密には風呂に入った後の一杯が大好きだ。
この文化もあわせて外国の国に伝わってくれたらと思う。