「空港アクセス鉄道」は全国に新設されたものがいくつかある。
「仙台空港線」は2007年に開業した宮城県名取市にある名取駅から仙台空港駅までを結ぶ7.1kmの路線だ。
第三セクターである仙台空港鉄道が運営している。
快速を含む上下計86本の列車が空港と仙台駅を結んでいる。
快速電車でおよそ17分だからバスやタクシーでは敵わない。
羽田-仙台路線は存在しないのでJR東日本は喜んでこの路線の計画を受け入れたと思う。
要は「空港アクセス鉄道」の話が出る所は鉄道会社と航空会社が競合していない必要があるのだ。
1996年に宮崎県宮崎市にある田吉駅から宮崎空港駅までを結ぶ「宮崎空港線」が開通している。
こちらは日南線にある田吉駅から空港までが1.4kmと非常に近かったため比較的コストは押さえられたと思われる。
何故ならこちらはJR九州が管理しているからだ。
ところが空路の福岡-宮崎便は13往復もしているのだ。
それに比べてJR九州の特急も博多-宮崎間を12往復しているが時間的な優位性は飛行機には敵わない。
JR九州は宮崎空港から羽田空港や大阪伊丹空港に乗る客を拾う作戦にでたのではないだろうか?
ちなみに宮崎空港-羽田空港が一日18往復。
宮崎空港-伊丹空港が一日13往復飛ばしている。
さて今、新規で熊本市から阿蘇くまもと空港に「空港アクセス鉄道」を作ろうとする動きがでている。
JR豊肥線からの分岐かモノレールの新設、はたまた市電の延長とその手法さえ決まっていないが、計画としては非常に面白いと思っている。
一番実現性が高いのはJR豊肥線からの分岐だろう。
コストは一番安くつくはずだと思う。
国内の人口が減少している今このような議論が出る背景には海外から観光客需要があるかららしい。
関東に住んでいる自分はいつも思っているのが「茨城空港」への「空港アクセス鉄道」が何故でないかという事だ。
実をいうと大方の予測に反して「茨城空港」の調子はすこぶる良い。
今後東京という大都市から顧客を誘導するには都心からのアクセスが一番問題になるのだ。
自分が考えるのは常磐線は石岡駅のひとつ手前の高浜駅から分岐して線路を新設させる事だ。
距離にして10km単線でも良いのではないかと思っている。
現状の常磐線の特急電車と同じように品川駅始発にすれば都内の客を拾えるのではないだろうか?