今回は国道21号から国道29号までご紹介する。
このあたりになってくると幹線というようも「枝線」の様相を呈してくる。
またなぜそこにいう地域もででくる。
これには明治時代の政治的な背景を感じる。
国道20号 (東京都中央区-長野県塩尻市)旧甲州街道と旧中山道
国道21号 (岐阜県瑞浪市-滋賀県米原市)旧中山道
国道22号 (名古屋市-岐阜市)旧美濃路
国道23号 (豊橋市-三重県伊勢市)旧伊勢街道、旧参宮街道
国道24号 (京都市-和歌山市)
国道25号 (四日市市-大阪市)旧奈良街道、旧大和街道
国道26号 (大阪市-和歌山市)旧紀州街道、旧孝子越(きょうしごえ)街道
国道27号 (福井県敦賀市-京都府船井郡京丹波町)
国道28号 (神戸市-徳島市)
国道29号 (姫路市-鳥取市)旧因播街道、旧若桜街道
国道20号から29号を見渡してみると名古屋から関西地域の路線が大半を占める。
それもよくよくルートを確認すると一桁国道間のバイパス的な要素が大きいようだ。
この中で唯一東日本地域を通る国道20号線。
起点はもちろん日本橋だが東京の人にとっては、新宿駅南口の通りといった方がわかりやすい。
現在は「バスタ新宿」もできて東京の西の玄関口といっても過言ではない。
国道21号は旧の中山道を踏襲する道路だ。
旧の中山道は江戸から京都を目指していたので名古屋には向かっていない。
現在の恵那市付近から西に進路をとり岐阜市方面に向かう。
そのため国道21号は名古屋に向かう国道19号から本来の中山道ルートを補完する役目があるようだ。
国道22号も興味深い。江戸時代、五街道の主要な街道を「脇往還(わきおうかん)」といったが、旧の「美濃路」は東海道と中山道の脇往還として名古屋と岐阜を結んでいた。
そういう意味においては国道25号線も旧東海道の亀山付近から大阪方面への脇往還だったのかもしれない。
国道27号線は一級国道として珍しく終点が郡部だ。
ただこの国道の設置目的は非常にわかり易い。
起点と終点が一桁国道の国道8号線(新潟市-京都市)と国道9号線(京都市-下関市)でありその二つの国道を結ぶショートカットだと思われる。
すごく合理的なルートだ。
山陽地方と山陰地方を結ぶ「陰陽連絡国道」の最初の指定を受けたのが国道29号線というも興味深い。
1889年(明治22年)の最初の市制を受けた都市は36都市あった。
この中には姫路市、岡山市、広島市など主要な都市が入っていたが、阪神地域に近い姫路-鳥取ルートが選ばれたと考えるのが一般的だろう。
さて30番台はどちらに向かうのか?