中国が世界に進めている「一帯一路」を英語表記すると何というかご存じだろうか?
答えは「The Belt and Road Initiative」だ。
これを直訳すると「ベルトと道の新規構想」といったところになる。
この場合の「Initiative(イニシアチブ)」は「新規の構想」とか「計画」とか「戦略」という意味になる。
ただ日本人が「Initiative」という言葉にイメージするのは「主導権」にしか思えない。
つまり中国は「一帯一路」により経済的な主導権を握ろうとしているとしか思えないのだ。
その「一帯一路」構想にG7のメンバー国も参加してしいる。
イタリアは中国と「一帯一路」の協力に関する覚書に署名をした唯一のG7メンバー国だ。
ちなみにG7以外でも欧州で覚書に署名している国は結構多い。
あまり日本に伝わってこないが中国の影響力はある意味凄い。
エストニア、ラトビア、リトアニア、ポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリー、スロベニア、クロアチア、ブルガリア、ギリシャ、マルタ、ポルトガルで見ればわかるがそのほとんどが旧の東ヨーロッパの社会主義圏の国だ。
また中国が強大が影響力をおよぼしているアフリカ大陸はそのほとんどが「一帯一路」に参画している。
G7のメンバー国であるイタリアが「一帯一路」に参入した背景にはイタリアを取り巻く経済状況があるという。
当初から一帯一路には問題点が指摘されていた。
一帯一路の問題点とは「経済植民地化」だ。
ご存じの通り中国は「一帯一路」の大義名分のもと発展途上国に莫大な債務を負わせている。
結局債務を返済できない国はその代償として港湾などの利権を取り上げてられている。
スリランカやギリシアなどはその「債務の罠」に陥っている国として有名だ。
経済的に苦境に追い込まれているイタリアがその「債務の罠」の陥る可能性が大きい。
今回の新型コロナウイルス騒動にしてもイタリアが欧州でも突出して甚大な被害を受けている。
その背景には中国人のイタリアへの流入の多さがある。
経済植民地化の始まりだ。
またイギリスのEU脱退によりEU内部の分裂も危惧される。
特にドイツとフランスの親中路線が非常に気にかかる。
一国の栄華が100年もった事はないという。
しかし歴史ある欧州の国がバブル経済の中国に飲み込まれてしまうのはあまりにも悲しい。