アメリカ西北部ワシントン州シアトル市で「プラスチック製ストロー」を飲食店や食料品店で提供する事を禁止する条例が施行された。
シアトル市といえば世界最大のコーヒーチェーンである「スターバックスコーヒー」のお膝元だ。
その目的は海洋汚染対策のようで対象は使い捨てのプラスチック製のフォークやナイフなどのカトラリーも含まれる。
この手の品は日本のファーストフード店やコンビニでも頻繁に提供されている。
日本に波及するのも時間の問題だと思う。
代替え品は「堆肥に転用できる素材でできたもの」が提案されているそうだ。
このあたりの「生分解性素材」の研究はアメリカは進んでいる。
「生分解」とは物質が土中や水中の微生物などにより分解される事だ。
簡単に言ってしまえば土や水中に置いておくと消えてなくなるという事だ。
2003年にはアメリカの穀物メジャーのカーギルと化学メーカーのダウが組んでとうもろこしからプラスチックを作ることに成功している。
瓶や空き缶、ペットボトルのリサイクルはもちろんエコだが、非常にコストがかかる。
物が無くなってしまのがコストがかからず一番のエコではないだろうか?
ところで紙というのはご存じ、水に弱い。
紙製ストローとは水に強く、生分解するという「絶対矛盾」が研究のテーマだ。
例えば以前から表面をコーティングしてある紙製の皿は存在する。
こちらはあくまでも「燃やせるゴミ」になるというが売りである。
ごみを燃やすことは二酸化炭素を排出する事であり決してエコではない。
今回の紙製ストローとはそれぐらいインパクトがある代替え商品なのだ。
そもそも日本の「割りばし」も昔からやり玉にあがっていた。
製造側は「間伐材」を使っていると主張するがそのほとんどを輸入に頼っている「割りばし」もその出所は本当に「間伐材」なのかは怪しいからだ。
むしろそれより気になっているのがあの白い色だ。
そう「割りばし」は環境問題以前に「薬漬け」の加工方法のほうが気になる。
あの白い色を維持するには大量の「漂白剤」や「防カビ剤」が投入されているという。
それを人間が口元に運んで下手をすると割りばしを舐めていたりもする。
想像しただけで怖い話だ。日本人が年間に消費する割りばしの量をご存じだろうか?
およそ260億本。国民一人あたり平均で年間およそ220本使っている計算だ。
紙製ストローも良いが早いところ「紙製割りばし」を作ってもらいたいぐらいだ。