子供の頃から振り返ればいろいろな児童、青少年の社会問題があった。
某コント番組では食品を無駄にする内容が問題視された。
また某漫画や某アニメで性的描写が過激すぎると問題になった事もあった。
それでも自分的には仮面ライダースナック問題が一番インパクトがあった様に記憶している。
我々シニア世代の男子はカルビー製菓(現カルビー)が販売していた「仮面ライダースナック」にとにかくはまった。
このお菓子の味は甘いかっぱえびせんというイメージでお世辞にも美味しいとは言えなかった。(誤解の無いように、あくまでも個人の感想だ)
多くの子供達がこの菓子を購入した目的はお菓子ではなく「おまけ」としてついてくる「仮面ライダーカード」の存在があったからだ。
仮面ライダーや怪人たちのカードには通し番号が振らおり、明らかに収集性を狙った長期的は販売戦略が組み込まれていた。
なかでも射幸性を煽ったのがラッキーカードの存在だ。
ラッキーカードがあれば仮面ライダーカードを収納できる「仮面ライダーカードアルバム」がもらえたからだ。
カードを入れるアルバム欲しさにまたカードを集める。
まさにマーケティングの観点から見ればお見事なプロモーションだっただろう。
自分はそれでも足らなくて、文房具屋に行って「名刺フォルダ」を購入した記憶がある。
当時の「名刺フォルダ」メーカーは予想もしなかった特需があったのではないだろうか?
この手の戦略は「プロ野球カード」を模倣していると思われる。
でも仮面ライダーカードのブームはプロ野球カードを遥かに凌駕していたのではないだろうか?
当時、近所の裕福な家庭の子供はこの仮面ライダースナックを箱買いしていた。
それも食べられるわけもなくカードを抜いて箱ごと空き地に捨てていた。
当時は日本中でこのような行為が行われて社会問題になっていたのだ。
大人になってみて冷静に考えてみれば印刷物と言う低コストの商品に相当の価値を植え付けらたわけだ。
もちろん仮面ライダーの高額な版権があると思うがあれだけ売れればカルビーの戦略をお見事いうしかないだろう。
その後、カルビーはスナック菓子メーカーとして急成長した。
もともとポテトチップは小池屋が先発だったが今やカルビーの国内シェア70%にもなっている。
でもその後、この手のおまけ付け菓子でここまで爆売れしたものは無いと思う。
ある意味仮面ライダースナックはレジェンドだったのかもしれない。