世間にはいろいろな分野のマニアが存在している。
フィギュアが好きなマニアに言わせると好きなキャラクターのフィギュアは同じものを三体購入するらしい。
ひとつは開封もせずに押入れの中に完全保存用に保管して置く。
ひとつは開封をせずに部屋に飾って置いておく。
そして最後のひとつは開封していろいろと遊ぶらしいのだ。
フィギュアメーカーに言わせるとこの手のマニアックな市場はニッチだが数字が読めるとの事。
確かにマス向けに新規商品を大量投入するよりも、マニア向けに限定商品で販売する方がビジネスとしては安全なのかもしれない。
さて山の上にあるあのダムにもマニアがいるらしい。
各地にあるダムを定期的に見学に行っているのだ。
そのマニアたちの間でブームになっているのが「ダムカレー」だ。
といってもカレーは万人受けする食事であり、どこの観光地に行っても置いてある。
実はこの「ダムカレー」はただカレーではないのだ。
ごはんをダムにそしてカレーのルーを貯水池に見立てて盛り付けをする。
ご飯のダムにはウインナーが刺してあるのが一般的だ。
皆さんカレーを食べる前にまずウインナーを抜いてカレーのルーを流すところから始める。
まさにダムの放水作業だ。
もちろん子供は大喜びになる。
マニアならずとも一度は作業をしてみたい演出が良いアイデアだと思う。
この「ダムカレー」は立山黒部アルペンルートの長野県側の関電トロリーバス扇沢駅の食堂で提供されていた「アーチカレー」が元祖の様だ。
現在、全国およそ130ヶ所のダムで提供されているというから驚く。
ところでこのアイデア満載の「ダムカレー」が批判の対象になっているらしい。
「ダムカレー」は不謹慎として建設関係のサイトに掲載されたのだ。
どうもダムを壊してカレーを食べる行為がダムの倒壊や悲惨な災害をイメージさせるという事らしい。
中立的な立場から考えても少々考え過ぎなような気がする。
そんな事を考慮していたらお子様ランチに日の丸の国旗を立てられなくなりそうだ。
「ダムカレー」を批判するのは自由だと思うが表現の自由も認めてあげないといけない。
ダムがある地域はおおかたが過疎に悩む山間部だ。
皆さん必死になって観光客を呼ぼうとしている。
水を溜める目的のダムに水を差すような話だ。