ヤフーの地図で静岡県の御前崎を探し出す。
伊豆半島に向かって角のように突き出た御前崎を探しだすのは簡単だろう。
意外だが御前埼は伊豆半島の石廊崎よりも南側にある。
その御前崎を海岸線に沿って西に進んで行くと世界一危険と言われる浜岡原発がある。
もちろん現在は運転されてはいないが、廃炉の予定もない。
一説には大量の電力を必要とする中央リニア新幹線の電力供給のために作られたという。
そうなるとリニアが開業するまでには運転を再開する可能性も否めないというわけだ。
さてこの浜岡原発が世界でもっとも危険な原子力発電所と言われているその理由はその立地だ。
東海地震の危惧が叫ばれて久しい。
最近ではより広範囲である「東南海地震」、「南海地震」との連動も危惧されている。
東日本大震災を経てこの原発は廃炉に向かうのかと思いきや津波を防止する防波堤の高さを議論になったのだ。
というのもこの浜岡原発は「砂上の楼閣」と称されるほど軟弱な砂地の上に接地されているのだ。
そう国は将来的にはこの原発の再開をやる気まんまんというわけだ。
ここに原発問題の本質がある。
要は一度動き出すと止まれないという事だ。
方向変換するには関係各所があまりにも投資をし過ぎてしまっている。
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原発は他の発電装置に比べてランニングコストが安いと言われる。
ところがそこに至るまでの研究費用やまた一旦事故を起こすその事後処理の費用たるや従来の発電装置と比べようもなく高い。
そしてもっと恐ろしい事実がある。
それは北半球において大都市の南西には原発を作らないという暗黙の了解がある。
北半球は偏西風が吹いているため、事故があった時に北東にある大都市に被害を及ぼす。
大都市とはもちろん世界に冠たる首都「東京」のことだ。
一説には浜岡原発でメルトダウンなどの放射能漏れ事故が発生した場合、東京で200万人の死者がでるとの予測も出ている。
実被害もさることながら世界一のGDPを誇る東京都市圏が経済的に崩壊する事がもっとも問題だ。
世界の主要企業の東京拠点も一斉に他のアジアの都市に移るだろう。
東京の没落は日本の没落でもある。
自分はいたずらに原発を否定するつもりはない。
ただ国は最悪の最悪の場合を想定するのが責務だ。
2027年に中央リニア新幹線が開業予定。
このままいけばそれまでには浜岡原発が再稼働するだろう。
原発が再度、人災にならない事を祈るだけだ。