埼玉県の東側北部に春日部市がある。この街を有名にしたのは古くは高校野球の「春日部共栄高校」だった。
テレビ中継のアナウンサーが「共栄高校」ではなく「春日部共栄」と読んだ事も春日部市の知名度アップにつながったのかもしれない。
その後、春日部市を有名にしたものが二つある。
一つは現在あまり良くないイメージで話題になっている「大塚家具」だ。
大塚家具を大塚製薬グループと思っていた方も多いと思うが資本関係は一切無い。
「大塚家具」は1969年に春日部市で桐箪笥販売店としてスタートした。
そう春日部は桐箪笥が特産品なのだ。
創業者の大塚勝久氏は現在、春日部市内で閉店した旧西武百貨店の店舗を使って「匠大塚」を展開している。
この店舗は駅の東側にある。
駅の西側にあった大塚家具の創業店舗はすでに売却されている。
春日部駅を隔てて親子で明暗が分れた格好だ。
大塚家具に関してはネット上でもいろいろな噂が飛び交っていて来年3月まで持たないのではないかとも言われている。
何とか父親とも合流して復活をして欲しいところだ。
さてもうひとつの春日部市を有名にしたものが漫画の「クレヨンしんちゃん」になる。
「クレヨンしんちゃん」を知らない方はあまりいないと思われるが簡単に説明する。
「クレヨンしんちゃん」は双葉社が発行している漫画アクションに連載していた。
実は大人向けの漫画だったのだ。
そのなごりかアニメを含めて子供向けにしては少々過激な表現が多い。
でもそれが現代の子供達にマッチしたのか非常に売れた。
それも海外でのブレイクが凄かったのだ。
嘘か本当かスペインでは「クレヨンしんちゃん」の舞台になっている春日部市に行くツアーが企画されたとか?
作者である臼井儀人氏本人が一番驚いたのではないだろうか?
さてその作者である臼井儀人は静岡市生まれでこの春日部市で育った。
作品の中にはこれでもかというぐらい春日部がでてくる。
作者の春日部愛を感じるところだ。
でも残念な事に2009年に臼井儀人氏は群馬県の荒船山で不慮の死をとげてしまう。
その後も「クレヨンしんちゃん」は春日部を代表するキャラクターとして活躍を続ける。
中でも一番驚かされたのは「クレヨンしんちゃん25周年記念」で春日部にあるイトーヨーカ堂が「サトーココノカ堂」のコウモリのロゴを付けた時だ。
「サトーココノカ堂」とは漫画の中でイトーヨーカ堂のパロディとして描かれている。
あのお堅いイメージのあるイトーヨーカ堂がこのコラボに乗ってきたのだ。
「クレヨンしんちゃん」は春日部市でもっとも有名な市民なのかもしれない。