さていままで比較的上がりやすい役満を説明してきたが、ここで一度難易度の高い役満にも触れてみたい。
一般的に難易度が高いとされているのは「天和(テンホー)」と言われている。
これは親が配牌時に上がっているとされるものだが、この役は手作りというより「奇跡に近い運」だと思っている。
手作りの観点からいえば「九連宝燈(チューレンポートウ」か「四槓子(スーカンツ)」で皆さん異論のないところだろう。
今回はまず「九連宝燈」について触れてみたい。
ローカルルールもあるようだが基本的には萬子以外でも可とされている。
上がり形は「一萬」「一萬」「一萬」「二萬」「三萬」「四萬」「五萬」「六萬」「七萬」「八万」「九萬」「九万」「九万」とどれが同じものがひとつとなる。
なお「九連宝燈」は鳴くことはできない。
そもそもこの待ちは「九連宝燈」の9面待ちでありローカルルールもいろいろあるようだが一般的には「ダブル役満」扱いだ。
ではなぜこの役がそれほど難しいのか?
大方の人は「タテチン」からこの役満を目指す。
「タテチン」とは鳴かないですべてを同じ種類の牌で作る役だ。
この際に一番問題になるのが「フリテン」だ。
後半に要らない碑がでてくるとどうしても自分の河に捨てることになる。
だから「九連宝燈」がテンパっても自分でつもらないとフリテンになってしまうのだ。
ましてやまかり間違って「九連宝燈9面待ち」をテンパってしまって河に同じ種類の牌があったら間違っても「ロン」と宣告してはいけない。
役満がバップに変わってしまう。
それぐらいこの役満はナイーブなのだ。
この役満の存在を知った時、麻雀というゲームの奥深さを知った思いだった。
一説には中国の学者が作りだしたと言われている麻雀というゲームに感動した。
特に9面待ちの状態の牌をご自分で並べてみればその理由が一発でわかる。
どこが来てもしっかり揃うのだ。
よく「九連宝燈」をあがると交通事故に遭うという都市伝説があるが、まんざら間違っていないような気がする。
それぐらい凄い事を成し遂げたのだ。
ただ自分は過去の麻雀人生の中で上がった人を見たことも聞いた事もない。
機会があったら皆さんも一度狙ってみてほしい。
ただしあなたがその後交通事故にあっても一切関知できない。