いままで「四暗刻」、「国士無双」、「大三元」と比較的上がれる可能性の高い役満に触れてきた。
さて次は何をとりあげようかと考えこんでしまった。
上がれる可能性から絞っていくとたぶんに「字一色(ツーイーソー)」になるのだろうか?
自分もあがった事があるがたぶんにこの役満は配牌時から狙うというよりは、字牌とホンイツ絡みからの展開が多いのではないかと思う。
だから河の捨牌がまわりに非常にわかり易くなる。
例えば「万子(マンズ)」で揃えていた場合、河にはスタート時から「筒子(ピンズ)」、「索子(ソーズ)」の「中張牌(チューチャンパイ)」がバラバラ並ぶ。
「中張牌」とは一と九を除いた「数牌」の事。
タンピン系の手なら初めからこの「数牌」が河に並ぶことはないので、ちょっとでも麻雀をかじった方ならこの河をみて「染めている」とわかってしまうのだ。
そして中盤から字牌が出始めて、最後に染めている思われる「万子」が出始めるとテンパイを悟られてしまうという流れだ。
さて「字一色」の場合はもっとわかり易い。
途中から染めているであろう「万子」がでてくるからだ。
「字一色」を目指すととにかく見込みのある字牌は取っておくことになるからだ。
周囲の河を見て三枚目がでてしまったらもう頭に使えないわけだから捨てていくことになる。
「字一色」は鳴いてもあがれる役満のひとつだ。
ただ字牌の「明刻(ミンコ)=ポンをして作った同じ三枚の牌」を二つもできたところで周囲の緊張は高まってくる。
河に字牌がないと尚更だ。
まずこうなるとよほどの手で聴牌(テンパイ)しない限り字牌を出してくる人はいないだろう。
以前の記事でも書いたが役満はまわりにそのテンパイを醸し出した瞬間から自分で自摸(つも)る事が求められる。
だから役満ともいえるのだ。
気がつけば手のうちは「白」「白」と「西」「西」のシャボ待ち状態だ。
心臓の音が隣の人に聞こえるじゃないかと思うぐらバクバク唸っている。
最後の自摸がやってきた。
「盲牌(もうぱい)=牌を親指でこすってあてる事」に自信がない自分にもわかる牌がやってきた。
つるつるの「白」だ。
念のために牌を確認してその4牌をおもむろに倒す。
「字一色役満です」
この瞬間アドレナリンが出まくっている。
奇跡の大逆転を生む役満また上がってみたいものだ。