10月29日に京都府京都市で禁止されている「生レバー」を飲食店で提供して43歳の飲食店経営者が逮捕されている。
飲食店の経営者は「生レバー」を「あかんやつ」と称して販売していたが、逮捕後にこれは「(焼かなくては)あかんやつ」という苦しい言い訳をしていた。
これには笑ってしまった方も多かったのではないだろうか?
レバーはご存じ「肝臓」のことだ。
日本では主に「牛、豚、馬、鶏、ガチョウ、アンコウ」などのレバーが食用とされている。
ビタミンA、ビタミンB群、鉄分、葉酸などを豊富に含み貧血予防や妊婦など鉄分を必要とされる人には理想の食品とされてきた。
レバーといえば焼き鳥や中華料理のレバニラ炒めなど火を通すものが主流だが、日本特有の「レバ刺し」などの「生食文化」もある。
ところが、鶏、牛、豚の生レバーの一部には中に病原性大腸菌やカンピロバクター、E型肝炎等の食中毒の原因になりうる病原体が潜んでいる場合がある。
日本では1996年にO-157の感染が多発したためレバー等の食肉の生食をしないように通達した。
そして2012年の3月30日をもって飲食店や販売業者などが「牛」のレバ―を「生食用」として提供することを禁じている。
ただその後も「生レバー」を提供する飲食店が後をたたず何度か摘発を受けている。
もちろんニーズがなければ売らないわけでレバーの生食にはそれなりの根強いニーズがあるようだ。
不思議なもので自分は魚の生食にはこれといった抵抗がないのに、牛、豚、鶏などの畜肉の生食には非常に抵抗がある。
ましてはあの「レバー」を生で食べようとも思わない。
もちろん他国や他人の食文化にとやかくいうつもりは毛頭ないが、専門の調理師免許を持たない人間が作ったフグをたべているようなものだ。
悪くいうとロシアンルーレットのイメージさえ思えてくる。
今回はたまたま当たらなかったというような世界だ。
ところでこの「生レバー」の販売についてはかなりグレーのようだ。
ネット通販を覗くと軒並み販売をしている。
中には「と殺後の未冷凍」で送るものまである。
もちろん新鮮さを売りにしているのだが、購入した本人がどういう食べ方をしているかは購入者まかせだ。
一応ネット上には「加熱」をするように表記されているが、果たしてどこまで効力があるのかは疑問だ。
もしかすると今日も日本中でロシアンルーレットが行われいるのかもしれない。