先日、ドリフターズの回顧番組が放送されていた。
別段、見たくもなかったが念のため録画だけしておいた。
昨年、志村けんさんが亡くなられたので妙に懐かしく感じたのかもしれない。
相変わらずのドタバタコント。
現代なら放送コードにひっかかりそうなギャクの連発。
女性タレントへのセクハラまがいの演出。
ファミリー層向けのエンターテインメントで煙草をふかすシーンも最近ではめっきり見なくなった。
まあドリフといえばドリフのお笑いだった。
ただこの番組の中で二つキラリと光るコントがあった。
一つは志村けんさんと歌手の沢田研二さんの絡む鏡コント。
ほとんど会話も無いにの見る人を楽しませてくれた。
沢田研二さんだって本来であれば仕事を選ぶであろうが、そこは人気のドリフターズ。
志村けんさんとの絡みは二つ返事は承諾したのではないだろうか?
そしてもうひとつは結婚式の仲人役の加藤茶のコント。
何気ないコントの様に見えてワンショットの一発勝負。
ウエディングケーキで失敗すれば撮り直しは相当な手間になるだろう。
こちらもほとんど会話が無くても人を笑わせてくれる。
この二つのコントにドリフターズのエンターテインメントの真髄を見たような気がした。
つまり本当の笑いとは言葉のわからない外国人でも笑えるものなのではないだろうか?
昨今のテレビの凋落は酷い。
番組に広告が付かないからフリーのアナウンサーもこの春からかなり切り捨てられた。
皆、経費の安い自社の社員アナウンサーにシフトしている。
お笑い番組も同様。
本来ライバルであるネットで活躍するユーチューバーを抜擢して一時的な視聴率稼ぎに走る。
結局、そのユーチューバーの宣伝になってさらにテレビ離れが進む事を彼らはわかっていない。
テレビが苦戦する理由が良くわかる。
なぜ芸も無いのにただ騒ぎたてるだけの芸人を使うのか?
なぜドリフのような言葉がわからなくても人を笑わせる事のできる番組を一から作ろうとしないのか?
このままテレビ離れが進むとそのうち東京のキー局が倒産するかもしれない。