このところ街中で当たり前のように「Wi-Fiスポット」という言葉を目にする。
あまりにも一般的になり過ぎてしまって今更人に聞くのも恥ずかしい人もいるのではないだろうか?
そもそもWi-Fiとは何の事なのか?
Wi-Fiを「無線LAN」と思っている人がいるかも知れないがそれは間違いだ。
厳密に言えば無線LAN規格のひとつというのが正解となる。
その前に無線LANの意味がわからない方のためにその意味を説明しよう。
LANとは「Local Area Network」の略称になる。
簡単に言えば「建物や会社など限られた空間で使用されるコンピュータネットワーク」の事を意味している。
そして「無線」なのでひとつひとつのパソコンにネットワークケーブルを接続する必要もない。
それではこのWi-Fiの語源はどこから来ているのか?
我々シニア世代にとってはオーディオの「ハイファイ」にも響きが似ている。
と言っても音質は何も関係ない。
所説がある様だがどうもWi-Fiは「Wireless Fidelity」(忠実な無線通信)が有力らしい。
アメリカにある「Wi-Fi Alliance」なる業界団体がこの規格を管理している。
その理由は簡単だ。
無線LANの規格が世界中に乱立し始めているからだ。
確かに規格の統一は重要だ。
ユーザーが混乱するからだ。
その昔、ビデオデッキの規格でVHSとベータマックスが競合していた事は記憶に新しい。
最終的にVHSに軍配があがるまで消費者は非常に混乱していた。
ソニーがVHSのビデオデッキを発売した時に自分はビデオ規格戦争の終結を実感した。
それからウィンドウズ95が出現して皆がインターネットに触れてからすでに四半世紀が経過した。
当初はダイヤルアップ方式で時計を睨みながらインターネットをしていた。
ネットワークケーブルも要らないとは隔世の感を感じる。
とにかくパソコンやスマホの進化のスピードが速い。
最近では何らかのトラブルでパソコンのネット環境が遮断されてしまうと、とても不安な気持ちになってしまう。
さして重要とも思えない情報のやりとりしているだけなのにこの社会との疎外感は何なのだろうか?
まさにデジタルデバイド(情報弱者)の心持ちだ。
パソコンは「人間がその使い方を自ら考える初めての電化製品」とも言われている。
この無機質な箱に多くの人間が振り回されるているというのも変な話だ。
そもそもパソコンを使用しなければウイルスに感染することもない。
でも生活におけるその必要性は増すばかりだ。
現代のこの生活を否定したいならWi-Fiも届かない無人島で暮らすしかないだろう。