毎日新聞と社会調査研究センターは8日、安倍晋三首相の後任を選ぶ自民党総裁選の告示を受けて緊急の全国世論調査を実施した。
「あなたが投票できるとしたら誰に投票しますか」と尋ねたところ、菅義偉官房長官と答えた人が44%で、石破茂元幹事長が36%で続いた。
岸田文雄政調会長は9%にとどまった。
党内5派閥の支持を固めた菅氏優位の情勢を反映する一方、石破氏への世論の支持も根強くあるようだ。
◇安倍政権から「変化を期待」55%
次の首相に期待するのは安倍政権からの継続性か、それとも政策や政治姿勢の変化かとの質問には過半数の55%が「変化を期待する」と答え、「継続性を期待する」との回答は33%、「どちらとも言えない」は11%だった。
継続性を期待する層の85%が菅氏を支持しており、菅氏が安倍路線の継承者と受け止められていることがうかがわれる。
変化を期待する層の56%が石破氏、22%が菅氏と回答。
長期政権からの変化を望む声は強いものの、石破氏がその受け皿になり切れていない。
安倍内閣の支持率は50%で、前回調査(8月22日)の34%から16ポイントの大幅増となった。
不支持率は前回の59%から42%に減少した。
新型コロナウイルス対策などへの批判で内閣支持率は低迷していたが、安倍首相が持病の悪化を理由に辞任を表明したことで、長期政権をねぎらう雰囲気が広がったとみられる。
自民党の政党支持率も39%と前回調査より10ポイント増えた。
こうした情勢を受け、安倍首相への同情票や新政権へのご祝儀票が期待できるうちに衆院解散・総選挙を行うよう求める声が自民党内で強まっている。
調査では「首相が代わったら早く衆院選を行って国民に信を問うべきだ」「今は選挙より新型コロナウイルス対策を優先すべきだ」という二つの異なる意見を例示し、どちらに考えが近いかを質問。
「コロナ対策を優先すべきだ」との回答が65%を占め、「早く衆院選を行うべきだ」の23%を大きく上回った。
「どちらとも言えない」は11%だった。
第2次安倍政権が発足した2012年12月と比較して自身の暮らしがどうなったかを聞いたところ「良くなった」23%、「悪くなった」24%、「変わらない」52%だった。
安倍政権の政策や首相の政治姿勢に対する評価は以下の通り。
<新型コロナ対策>評価する29%・評価しない47%
<経済>評価する45%・評価しない35%
<社会保障>評価する29%・評価しない41%
<外交・安全保障>評価する57%・評価しない27%
<首相の政治姿勢>評価する43%・評価しない39%
調査は18歳以上を対象に、携帯電話のショートメール機能を使う方法を主体として実施した。
コンピューターで無作為に数字を組み合わせた携帯電話と固定電話の番号に自動音声応答(オートコール)で電話するRDS法で対象者を抽出。
携帯電話の場合は、調査を承諾した人にショートメールで回答画面へのリンク情報を送付。
固定電話の場合は、自動音声の質問にプッシュ番号で回答してもらった。
目標サンプル数を携帯700件・固定300件に設定し、携帯730件・固定301件の有効回答を得た。(毎日新聞)
石破さんは思ったよりも人気があるようだ。
でも彼はこのまま総理になれないまま終わってしまうような気がする。