中国がまた、許しがたい行為に出ている。
日本最南端の沖ノ鳥島(東京都小笠原村)周辺の排他的経済水域(EEZ)内で、無許可で海洋調査を始めたのだ。
海上保安庁の度重なる中止要求も無視し続ける中国を相手に、日本はどう対処すればいいのか。
海保の巡視船は9日午前、沖ノ鳥島から北北西に約310キロの海上を哨戒中、中国の海洋調査船「大洋号」が、ワイヤのようなものを海中に投入しているのを発見した。
菅義偉官房長官が10日の記者会見で明らかにした。
日本政府は、同海域での調査に同意しておらず、国連海洋法条約に反するとして外交ルートを通じて中国に抗議した。
海保の巡視船も、電光掲示板や無線で調査活動の中止を要求したが、中国側は居座り続けている。
海保第3管区海上保安本部(横浜市)によると、13日も中国の調査船は沖ノ鳥島から北北東に約160キロのEEZ内で無断で観測機器を海中に投入し、回収する行為を繰り返していた。
14日朝もEEZ内にいる。
沖ノ鳥島沖では、昨年12月にも別の中国船が海洋調査を行うなど、過去10年間で計5回、暴挙が確認されている。
中国側は沖ノ鳥島を「島」ではなく「岩」だとして、「EEZは設定できない」と強弁するが、今回の狙いは何か。
東海大学の山田吉彦教授(海洋政策)は「沖縄県・尖閣諸島周辺に、中国海警局の公船が90日以上も連続で侵入していることと連動しているのは間違いない。
九州から沖縄、フィリピンなどに連なる『第一列島線』を切り崩しにかかっている。
海洋調査は資源開発より、潜水艦の航行ルートを探るのが主目的だと考えていい」と分析する。
傍若無人な中国の海洋進出に、日本は外交ルートを通じて「遺憾だ」と抗議している。
山田氏は「これまでのような『遺憾砲』だけではダメだ。
中国側の出方に、決して慣らされてはいけない。
限度を超えた中国の不当性を国際社会に訴えるとともに、日本の法律などに基づき、徹底的に排除すべきだ。決して警戒を緩めてはならない」と語っている。(夕刊フジ)
中国は昔から沖ノ鳥島を「島」と主張している。
確かに岩なのだが国際的に認められている以上は中国の暴挙に他ならない。
日本はいつまでも遺憾砲を打つのではなく取り締まりに出るべきだ。
ただし海上自衛隊を出すのは非常に難しいだろう。