Yahoo!地図で関東地方を開いてみる。
緑色の東北自動車道を東京から北上していく。
久喜付近で圏央道と交差する。
群馬県の館林インターから国道354号を南東に進むと歪んだハート型の湖らしきものが見えてくる。
この湖らしきものは「渡良瀬遊水地」にある人工に作られた谷中湖だ。
渡良瀬遊水地は1900年後半に渡良瀬川の上流で起きた「足尾鉱毒事件」の鉱毒を無害化させる目的で作られた。
現在の渡良瀬遊水地は整備されてトライアスロンの大会なども行われている。
さて目的地はここから近い。
谷中湖の南側から東武日光線の柳生駅付近に地図を辿っていくと「三県境」の境界線が見えてくる。
柳生駅があるのは埼玉県、北側から細く入ってくるのが群馬県、そして東側から丸く寄り添ってくるのが栃木県だ。
そうこの三県境が本日の目的地だ。
三県境自体は全国に48ヶ所あり特に珍しいものではない。
ただそのほとんどが河川や山岳地帯にあり平地にあるのは関東のこの場所だけだ。
現在この三県境は観光地になっており誰でも見学に行く事が出来る。
もともと畑にあった水路のような県境なのでほんの一瞬で三県を通過する事もできる。
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関東にお住まいの方ならそれほど負担なくいける場所だ。
先ほどの谷中湖を絡めて旅してみると良いだろう。
さてYahoo!地図をそのまま東に移動してみる。
古河市（こがし）はこの地域の中心の街だ。
古河公方（関東足利氏）が室町時代から本拠地としており、江戸時代には城下町そして日光街道の宿場町として栄えた。
実をいうと古河市は茨城県内にあり、近くに東北新幹線が走っている。
日本の県で唯一新幹線の停車駅が無く通過のみになった地域としても有名だ。
さてこの古河市内にある古河駅はJR宇都宮線（東北本線）の駅だ。
実はこの線にも県境のうんちくがある。
古河駅の一つ手前は埼玉県の栗橋駅。
古河駅の一つ先の駅は栃木県の野木駅。
栗橋駅から野木駅までは各駅停車でおよそ10分。
僅か10分で3県をまたがる旅が出来るというわけだ。
実をいうとこの古河市から南東に十数キロ進むとキッコーマンで有名な千葉県の野田市に行きつく。
とにかくこの付近は日本一県境が集中している場所だ。
北から時計まわりで栃木県、茨城県、千葉県、埼玉県、群馬県の5県が寄り添っている。
極端は話、半日あれば車で5県をまわる事も可能だ。
こんなご時世だからたまにはドライブも良いかもしれない。