店頭からマスクが消えてだいぶ日が経つ。
12日に菅官房長官が今週からマスク不足が緩和される見通しと発表している。
しかしどこの店に行ってもまだ見当たらない。
毎週1億枚の生産量を確保しているというが本当なのだろうか?
それともこれに乗じて中国人がさらに爆買いをしているのかもしれない。
さてなにかと話題のマスクだが本日は少々うんちくを紹介しようと思う。
まずマスクの裏表だ。
マスクに裏表があるのはご存じだろうか?
実をいうと自分は素材メーカーの方と仕事上のお付き合いがあったのでこの事実は20年以上前から知っていた。
今やマスクを「縫製」で作る事はしない。
針が混入するリスク回避もあるが基本的にはヒートシールの方が作業が速いのだ。
ヒートシールとは石油から作られるナイロンやポリエステル素材などを溶かして圧着させる手法だ。
マスクを見るとタッグが寄せられているが重ねた状態でヒートシールをしている。
そして注目して欲しいのがゴム紐だ。
ゴム紐も溶ける素材にしているのでマスクにヒートシールができる。
そのヒートシールをしている側が実はマスクの表(外側に向ける面)なのだ。
この面を内側にしてしまうと顔との密着が多少なりとも弱くなり隙間が開いてしまう。
しいてはウイルスなどを吸い込んでしまう可能性が高くなるというわけだ。
ところでマスクの素材は先ほど石油系の素材と紹介したがこれは布なのか紙なのか?
これは「不織布(ふしょくふ)」と呼ばれるものだ。
不織布は読んで字のごとく「織っていない布」の事だ。
1920年代にドイツのフェルト業者が開発している。
繊維を織らないでシート状に加工するのが不織布だ。
その手法は多岐に渡っており針を使って繊維を絡めるもの。
水の力で繊維を絡めるもの。
また溶ける特徴を利用して繊維を絡めるものなどがある。
この不織布はマスクをはじめ我々の生活にはかなり入り込んでいる。
女性の生理用品やおむつなどの衛材。
カウンタークロスにテーブルクロス。
スーツの芯地など衣料にもかなり使われている。
比較的コストが安いのに高機能。
それが不織布の特長だ。
最近ではマスク越しに会話される方も増えたのではないだろうか?
友達とのランチタイム。
新型コロナウイルスの話題に飽きたらマスクのうんちくでも披露してみてはいかがだろうか?