年の瀬が近づくと我が家では不思議と外食や中食が増える。
中食とはデパ地下で売っている総菜や持ち帰り弁当の事だ。
外で食べるのが外食で外で買って自宅で食べるのが中食と言われている。
さて外食はお手軽で良いのだがどうも味が濃く感じる。
つまり外食はしょっぱいのだ。
自分は塩分と糖質、脂肪には神経を使っている。
シニア世代で血圧や中性脂肪の数値を気にかけていないほうが少ないだろう。
だから我が家の夕食は非常に味気ないものになっている。
醤油の変わりにレモンなどが推奨されるがいたって味気ないものだ。
ただ不思議なもので薄味になれた舌が外食に行くと非常に違和感を覚える。
自分の舌は知らない間に「うす味モード」になっているようだ。
しかしこれは困った。
まさか店の人に「薄く味付けしてくれ」とも指示するわけにもいかない。
「うちの味が気にいらないなら他の店に行ってくれ」と頑固親父のような店主から怒られそうだ。
実は外食がしょっぱいのは常識のようだ。
これは昔、ある外食産業の取引先の担当の方から聞いた話だ。
外食で味が濃くてクレームになる事はないらしい。
もちろん常識の範囲内の味付けだ。
しかし味が薄いとクレームが生じ易いというのだ。
だから外食産業は味付け濃くなるとの事。
この常識に仮説を立てるとしたら「味が濃いのは調味料をしっかりと使っている証拠」。
「だから対価を払うに値する」というものだ。
逆に「味が薄いのは調味料をけちっている」。
「だから対価を払うに値しない」という事なのかもしれない。
もちろん健康志向を前面に押し出している外食チェーンは別だ。
「塩分控えめ」は現代において差別化のひとつでもあるからだ。
今後、味付けを気にするシニア世代がさらに増えてくる。
食事を提供する外食産業側も味付けには顧客ごとにカスタマイズするなどの策が必要になるのではないだろうか?
もしくは定期的に味に関するアンケートをとってみる事だ。
今までは若い女性向けのマーケティングが主流だった。
しかし市場をみれば消費の主役は完全にシニア層になっていく。
縮小する国内マーケットで外食産業が勝っていくにはより綿密なマーケティング戦略が必要になるだろう。
若い世代の商品開発部隊ではたぶんわからないと思う。
多くのシニア世代が言っている。
外食はしょっぱいと。