一般的に地下鉄敷設の条件としてその都市の人口規模が100万人と言われている。
100万の人口がいないと地下鉄という高額な投資に見合う収入が得られないという事だ。
だから日本の地下鉄がある都市で一番人口が少ないと思われる仙台市でも人口はおよそ108万人もいる。(千葉県の船橋市には東京メトロ東西線が走っているがこちらはあくまでも東京都の地下鉄なので船橋市はカウントしない)
だから100万人を割る様な都市はモノレールで対応する事になる。
千葉市や北九州市などがそうだ。
ところで地方の都市の地図を見ているとついつい地下鉄計画を立てたくなる。
人口が100万にも満たない都市でも仮想で敷設してみるのは楽しい。
ということで今回、食指が動いたのは奈良県の県都である奈良市だ。
実をいうと奈良市にはすでに地下鉄が走っている。
といっても厳密には地下鉄でなく近鉄奈良線の地下部分だ。
大阪方面から来た路線は新大宮駅を過ぎると地下部分に入っていく。
このような市街化地域の一部地下化は長野市の長野電鉄や北見市の石北本線などにも見られる。
という事で奈良市には地下鉄はないという前提で進めたいと思う。
奈良市の東側に広大な奈良公園が広がる。
どうしてもこの中に路線を引きたかった。
一般に奈良市や京都市など歴史がある街は地面を掘ると遺跡や出土品で工事が止まると言われる。
イタリアのローマ市は人口も観光客が多いが地下鉄路線が僅か三本しかない。
それも建設に相当な時間を要している。
これも歴史ある街ならではの同じ悩みのようだ。
さて仮想地下鉄では遺跡も出土品も無視できる。
という事で起点は近鉄橿原線の「尼ケ辻駅」で終点は奈良公園内の「春日大社前」とした。
尼ケ辻駅駅
↓
三条大路五丁目
↓
三条大路二丁目
↓
三条通り
↓
JR奈良駅
↓
奈良県庁・興福寺入口
↓
奈良春日野国際フォーラム甍前
↓
春日大社入口
というルートになる。
奈良市を東西にコンパクトにまとめられたと思うが地元の方のご意見はいかがだろうか?
現在、奈良県は京都府とリニア中央新幹線延伸にともなう駅の誘致で揉めている。
大方の意見は奈良市優勢のようだがリニアの駅の位置によってはこの地下鉄もルートを見直さなければいけないだろう。
ただしあくまでもこの地下鉄計画は自分の独断と偏見による仮想地下鉄だ。
実現する可能性はかなり低いと思われる。