最近はちょっとした地方の街の駅前にランドマークのように「タワマン」がある。
「タワマン」とはご存じの通り「タワーマンション」のことだ。
この「タワーマンション」なるものの定義は厳密には無いが概ね「58mの高さを超えるマンション」らしい。
58mというと階数にしておよそ20階ぐらいになるだろう。
「タワマン」はもちろん高層階に人気がある高層階から埋まっていく。
それはそうだろう。
「タワマン」の2階3階に住むのでは意味がないからだ。
ところで関東地方それも東京都内や神奈川県のお住まいの方に今一番住みたい街を聞けば必ず上位に来る駅がある。
それが武蔵小杉駅だ。
武蔵小杉駅にはJR東日本が南武線、横須賀線、湘南新宿ラインの三路線が乗り入れている。
また東急電鉄が東横線と目黒線の二路線を乗り入れている。
東京駅にも新宿駅にも渋谷駅にも横浜駅にも利便性があるのが売りだ。
ところがこの武蔵小杉駅が現在大変な事になっている。
朝のラッシュアワー時間帯は駅の外まで行列が伸びてしまっている。
その弊害の根源はその「タワマン」にあると言われている。
「タワマン」が人口の超過密を生むことは誰でも容易に予想できる。
低層階住宅が二十何層に重なれば人口密度が増えるのは当たり前の話だ。
また「タワマン」にはこの人口過密問題の他にもっと深刻な問題が潜んでいる。
日本の「タワマン」のさきがけは1976年に住友不動産が埼玉県与野市(現在のさいたま市)に作った21階建て(高さ66m)の分譲マンションだ。
本格的な普及は1997年の容積率の規制緩和のタイミングらしいがこの当時に作られた「タワマン」がまもまく築20年を迎えようとしている。
マンションにお住まいの方ならご理解いただけると思うが、マンションは15年程度を目安に「大規模修繕」が必要になってくる。
紫外線や雨風による外装の修復をしたり給排水設備のメンテナンスなどがメインだ。
通常は管理組合がこの「大規模修繕」のために「修繕積立金」をプールして管理をしている。
「タワマン」の「大規模修繕」はその規模ゆえに費用が非常に高額と言われているだ。
一説には低層階マンションの二倍以上になるとか。
武蔵小杉をはじめ全国に建てられた「タワマン」が15年後程度を目安に時限爆弾をかかえていることになる。
武蔵小杉のタワマン大丈夫?
というタイトルをあえてつけたがあなたがお住まいのタワマンは本当に大丈夫だろうか?