昨日池袋で痛ましい交通事故がった。
87歳の男性が運転する車が暴走。
悲しい事に2歳の女の子とその母親が犠牲になってしまった。
最近では交通事故があると「当事者は高齢者なのでは?」という先入概念が生まれつつある。
シニアの自分としても非常に悲しい現実になってきた。
事実、実際に高齢者が絡む交通事故が多い。
日本には現在75歳以上のドライバーがおよそ530万人にもいるらしい。
そして75歳以のドライバーが絡む死亡事故の構成比が12.8%にもなる。
つまり8回に1回は高齢者が死亡事故の原因または被害者になっているわけだ。
今回の池袋のような事故が起きるとまた「高齢者の免許返納」論議がでてくるだろう。
政府も表だってこの論議を検討しないのは安直に判断するにはあまりにも問題点が多いからだと思う。
誤解を恐れずにいえば東京の池袋付近で高齢者が車を運転をする必要性があるかは非常に疑問だ。
もちろん憲法で認められているのだから誰がどこに何で行こうとそれは自由だ。
ただ池袋駅は山手線をはじめJR各線、大手私鉄、地下鉄、そしてバスも集まる日本でも屈指のターミナル。
ここに来る交通手段は腐るほどあるのだ。
それでは地方の僻地に暮らす高齢者はどうであろうか?
移動手段にタクシーの選択肢もない地域もある。
つまるところ自家用車がないと暮らしていけないのだ。
だから都市部も地方も十羽一絡げで「高齢者の免許返納」を叫ぶには少々無理があるような気がするのだ。
ここで誤解して欲しくないのは僻地だから高齢者が多少危なげでも運転しろと言っているのではない。
確かに90歳を過ぎていてもしっかり運転できる高齢者はいると思う。
つまり個人個人の運転適性を短いスパンで確認していくしかないのではないだろうか?
通常免許更新は通常2年だが例えば70歳を過ぎたら3ヶ月1回、認知症を含めた適正試験を繰り返していくのが現段階でのもっとも良い対策だと思う。
そしてもう一点これは歩行者への提言だ。
自分はウォーキングをしていて背後に車の気配があったら必ず振り返ってドライバーを見るようにしている。
どんなに歩行者側が交通法規を守っていてもドライバーが正常な状態で走っていなかったら元も子もないからだ。
つまりドライバーを過信してはいけないという事だ。
横断歩道を渡るにしても確実に左右の車が停まっている事を確認する必要性があると思う。
最後にあなたの身を守ってくれるのはあなただけなのだから。