関東地方には東京以外にも一目置かれる街がある。
横浜市はもちろん武蔵小杉を擁する川崎市そして圧倒的な人気の鎌倉市。
千葉県では千葉市より東京寄り船橋市、市川市、松戸市あたりもそうだ。
埼玉県では旧の大宮市を含むさいたま市に観光地として絶対の人気を誇る川越市だ。
実はこの状況を簡単に実感できるものがある。
それはYahoo!の地図だ。
このサイトの各県を開いた場合に必ずしも県庁所在地がトップに来ていない場合がある。
これは明らかに検索数を多い街がトップに来ている。
例えば埼玉県では川越市がトップだ。
そして千葉県を見てみると船橋市がトップに来ている。
ふと二番手を見ると柏市がでてくる。
この柏市は関東に住んでいる方なら違和感がないが地方の方にはどこにあるのか今ひとつピンと来ないのではないだろうか?
柏市は人口43万人を誇る中核市だ。
ちなみにそれでも千葉県では5番目の人口だ。
「地の利」なる言葉がある。
日本全国にはこの「地の利」で発展を遂げた街が多い。
前述の旧大宮市しかり佐賀県の鳥栖市などだ。
実はこの柏市も昔は水戸街道(国道6号線)の寒村だった。
ところが柏は東京環状(国道16号線)の交点となる。
また鉄道でも常磐線と東武野田線(現在の東武アーバンパークライン)の交点となりやがて交通の要衝として街が発展していったのだ。
その利便性に目をつけたのが大手流通だ。
柏駅前には高島屋、そごう(2016年に閉店)、マルイなどの商業施設が集積している。
この規模の街にしてはなかなか立派だ。
ところがこの柏市をさらに発展させる交通インフラの整備があった。
東京とつくば市を結ぶ「つくばエクスプレス」の開業だ。
この「つくばエクスプレス」は柏駅を通っていないが街の西側に「柏の葉(かしわのは)キャンパス駅」という新駅を設けた。
現在ではこちらの「柏の葉キャンパス駅」周辺にも人気が集まっている。
「柏の葉キャンパス駅」周辺には「国立がん研究センター」、「東京大学」、「千葉大学」などの国の研究機関が集積。
商業施設も充実しており2005年に「つくばエクスプレス」が開業するやこの柏の葉地域の人口が急増している。
そう柏市は東京都市圏における数少ない勝ち組のひとつの都市なのだ。
都内から「柏の葉キャンパス駅」に行くには秋葉原駅から「つくばエクスプレス」を利用することになる。
区間快速でおよそ30分。
ちょっと時間が空いた時に行ってみるのも良いと思う。