ハロウィンが日本に文化と定着して久しい。
特に今月31日に行なわれるハロウィンは平成最後のハロウィンとなる。
この日本風にアレンジされた祭りを仮装の馬鹿騒ぎとみるか商業的なイベントとして成功と見るかは微妙なところだ。
現実的に仮装用の服や生地などが売れているのは事実だろう。
また人間が動けば飲食などの数字も動くだろう。
経済波及効果としてはバレンタインを抜いているという説もあるらしい。
経済的な事だけをいえば大成功といえるだろう。
ところで馬鹿騒ぎをしている人達はハロウィンの本来の意味合いを知っているのだろうか?
もともとはケルト人の祭りが起源とされる。
秋の収穫を祝って、悪霊を追い払う宗教的な祭りであった。
渋谷のスクランブル交差点でハイタッチをする祭りではないのだ。
日本は良いにつけ悪いにつけその無宗教感から流行の祭りは取りいれてしまうところがある。
そもそもクリスマスもバレンタインも海外の風習である。
普段から教会に訪れることのない日本人がクリスマスばかりは改宗したかのようにイエス・キリストの誕生を祝って盛り上がる。
クリスマスもバレンタインなど海外の風習が日本に定着するのはその裏に「商業の力」が働いている。
クリスマスは1900年(明治33年)に銀座の明治屋が広めたといわれている。
またバレンタインの起源に関しては「モロゾフ」説や「メリーチョコレート」説など諸説があるが、少なくとも菓子メーカーが仕掛けた事は間違いないだろう。
ところでハロウィンに関してはこちらも諸説あるが、どうも東京ディズニーランドのイベントが大きいようだ。
結論からいうとこちらも形は違うが「商業の力」が働いている。
日本の小売業においてイベント(催事)は大きなビジネスチャンスだ。
各社はチャンスロス(機会損失)のないように万全の体制でイベントを仕掛けてくる。
10月というイベントの狭間にハロウィンが定着した事は小売業にはとっては最高の追い風が吹いた形だ。
さてそのハロウィンも渋谷などの繁華街では厄介な状況が起きている。
11月1日の朝、渋谷の街は「強者どもの夢のあと」状態になっている。
そうそれはゴミ問題だ。
仮装をしていると普段持っている道徳心が薄れていまうのか?
海外の風習でも日本人としての道徳心を忘れないでほしいものだ。