「タワマン」なる言葉をご存じだろうか?
栄養ドリンクと思われた方は「タフマン」との聞き間違いだ。
「タワマン」とは「タワーマンション」の略で都市部に乱立している超高層マンションの事だ。
この超高層マンションの定義というのは無いようだが、概ね「58mの高さを超える建物」のようだ。
ちょっとした地方都市でも駅のそばにランドマークのように建っている場合もある。
もちろんその高層階の部屋が人気でその眺望が一番の売りになっているようだ。
この記事をご覧になっている方でこの「タワーマンション」に住んでいる方もいらっしゃると思う。
今日は少し現実的な事を書いてみたい。
実はこの「タワーマンション」はかなりの問題点を秘めているようなのだ。
マンションにお住まいの方ならご存じだと思うがマンションは15年程度を目安に「大規模修繕」が必要になる。
紫外線や雨風による外装の劣化の修復、また給排水設備のメンテナンスも必要になるだろう。
通常は理事会が中心になってこの「大規模修繕」に備えて「修繕積立金」をプールしていく事になる。
ところがこの「タワーマンション」の「大規模修繕」はその規模ゆえに金額が尋常じゃなくなる。
一節には通常の低層階マンションの倍以上といも言われている。
その理由はいとも簡単で高層階ゆえに足場が組めない。
「リフトクライマー」と呼ばれる「移動昇降式足場」を使用することによりコストが上がるからだ。
割高ながら一回目の「大規模修繕」は無事終わらせる事ができた。
でも次の「大規模修繕」に向けてあらたな「修繕積立金」のプールが始まる。
ところが今度は今回よりも費用がかかる事が想定されるので積立金のアップが必要になる。
そのためにはその「タワーマンション」に住む戸数の3/4の同意が必要になる。
概ねタワーマンションは戸数が多い。
また部屋を第三者に貸している場合もあるので、そのオーナーの了解を得る必要もある。
この「3/4の同意」がどれだけ大変なのかは皆さんも容易に想像がつくだろう。
そしてこれはいつか起こりえる事なのだが、鉄筋コンクリート製のタワーマンションの寿命(法定耐用年数)は47年とされている。
その時そのマンションを建て替えるか、撤去するかの選択を迫られる。
タワーマンションを一から作る費用を各戸で負担できるマンション組合があるのだろうか?
ましてや撤去するにしても住まない建物のためにいくら払えるというのだろうか?
本来、マンションを購入する際にはここまで確認する必要があるのかもしれない。