日本政府が9月のIWC(国際捕鯨委員会)総会において「商業捕鯨」を再開する提案をするようだ。
現在、「商業捕鯨」は1988年から中止されている。
日本は2014年にも「商業捕鯨」を再開する提案をしているが否決されている。
そもそもこのIWC(国際捕鯨委員会)なる組織はノルウェー、イギリス、日本、ソ連、オランダ、デンマーク、オーストラリア、アメリカ、カナダなど十数ヶ国の加盟国しかなかった。
その後「反捕鯨国」が「捕鯨国」に対する数的有利を得るために海に面していないヨーロッパの国なども加盟に持ち込んだ。
日本が提案する「商業捕鯨」を再開するには4分の3以上の投票が必要だ。
現在、IWCの加盟国は89ヶ国なので単純計算で67ヶ国以上の賛成が必要となる。
現在捕鯨を支持している国は日本、カンボジア、モンゴル、ラオス、ロシア、韓国、エリトリア、ガーナ、ガボン、カメルーン、ガンビア、ギニア、ギニアビサウ、コートジボワール、コンゴ民主共和国、セネガル、タンザニア、トーゴ、ベナン、マリ、モーリタニア、モロッコ、ツバル、パラオ、キリバス、ナウル、マーシャル諸島、アンティグア・バーブーダ、グレナダ、セントヴィンセント・グレナディーン、セントクリストファー・ネイビス、セントルシア、スリナムだ。
そして風当りがもっとも強いとされるヨーロッパにおいてはアイスランドとノルウェイだけが支持している。
捕鯨支持は現在35ヶ国のみだ。
逆に反捕鯨を主張している国は、イスラエル、インド、ケニア、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、ソロモン諸島、アメリカ、アルゼンチン、ウルグアイ、エクアドル、グアテマラ、コスタリカ、コロンビア、チリ、ドミニカ共和国、ニカラグア、パナマ、ブラジル、ベリーズ、ペルー、メキシコ。
そしてヨーロッパにおいては、アイルランド、イギリス、イタリア、エストニア、オーストリア、オランダ、キプロス、ギリシャ、クロアチア、サンマリノ、スイス、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、チェコ、ドイツ、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブルガリア、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、モナコ、リトアニア、ルクセンブルク、ルーマニアと28ヶ国が反対を主張している。
トータルすると50ヶ国が反対票を投じる事になる。
そもそも「反捕鯨国」のほとんどが肉料理を主体としている国家である。
日本には鯨に関する食文化があり、捕鯨の始まりは縄文時代までさかのぼると言われている。
日本は筋金入りの捕鯨国家であり、商業捕鯨の再開は正当な主張だ。
ところが反捕鯨国の主張は「可哀そうだから」というもの。
鯨がかわいそうというなら牛や豚、にわとりは可哀そうではないのか?
肉食文化が始まって以来、宗教的に人は業の深い生き物なのだ。
だから片方が反対側の食文化を非難する事は間違っている。
たとえそれがお隣韓国の「犬食文化」でもだ。
このところの捕鯨禁止により海の生態系はかなり狂い始めている。
それを中立的に発表できる欧米人の学者にでてきてもらいたいものだ。