よく政府などの公的機関の書類をダウンロードする際に「Acrobat Reader(アクロバット・リーダー)」のインストールした事はないだろうか?
もちろん一旦インストールしてしまえばいつでも使えるようになる。
さてこのアクロバット・リーダーなるソフトで何ができるのか?
そう「PDF」を開くことができるのだ。
ではこのこのPDFの意味を答えられる方はいるだろうか?
PDFとは「Portable Document Format」の略だ。
直訳すると「手軽に持ち運べる文章の仕様」といったところだろうか?
「PDF」はアメリカの「Adobe Systems Incorporated(アドビシステムズ)」が開発した文書のファイルフォーマットだ。
「PDF」はパソコンの環境を選ばない。
WordやExeleなどソフトの制約がない。
最低限アクロバット・リーダーがあれば文章や画像を閲覧できるというものだ。
また画像を印刷してもほぼその画像のイメージを維持できることも評価されている。
だから公式な文章に採用されているのだ。
ところで皆さんはこのアドビシステムズのことはご存じだろうか?
たぶんにデザイン関係のお仕事をされていた方なら知らない方がいないくらい有名か会社だ。
一般的にこの会社の名前を世に知らしめたのがデザイナー御用達の「Illustrator(イラストレーター)」と「Photoshop(フォトショップ)」だ。
かくいう自分の相当お世話になった。
ホームページ制作に携わる人にとってこの二つのソフトは必需品だからだ。
特にイラストレーターは世界の印刷ビジネスを一変させてしまった。
通常の印刷ではデザインの校了(確認)後、版下屋さんが版下(製版の元となる原稿)の制作にかかるのだが、イラストレーターはこの版下データまでの制作を行ってしまう。
またオンデマンド(必要が生じた時)印刷の普及により版まで要らなくなってしまったのだ。
データを送り込むと大型のプリンターで直接印刷してしまう。
特に小ロットの場合には版をおこす必要がなくなったので非常に安上がりになった。
これだけでも印刷に関わる相当な仕事が減った事になる。
当時、中小の印刷会社でこの流れにのれなかった会社は軒並み淘汰されてしまった。
特に最近の漫画家のデジタル化は凄くて、昔のように机に向かって必死になってベタ(黒)を塗る作業など無くなってしまったようだ。
過去の主人公のデータを呼び出して上着だけ指定する。
カラーを黒にすればあっという間に主人公の上着が黒に変わってしまう。
また昔は雑誌の締切前にその漫画家の担当が徹夜で張り付いていたなんて話があったが、今は漫画家が編集部にメールで添付ファイルとして送付して一瞬で終わっているそうだ。
イラストレーターの出現はそれだけインパクトのある事だったのだ。