加計学園でなにかと話題になった「国家戦略特区」は地域振興と国際競争力の向上を目的に指定された「経済特区」だ。
では加計学園で話題になった愛媛県今治市以外にその場所はご存じだろうか?
東京圏(東京都、神奈川県、千葉県の一部) 国際ビジネス・イノベーション拠点
関西圏(京都府、大阪府、兵庫県の一部) 医療イノベーション拠点、チャレンジ人材支援
沖縄県 国際観光拠点
新潟県新潟市 大規模農業の改革拠点
兵庫県養父市 中山間地農業の改革拠点
福岡県(福岡市、北九州市) 創業のための雇用改革拠点
秋田県仙北市 農林・医療ツーリズムの改革拠点
宮城県仙台市 女性活躍・社会起業の改革拠点
愛知店 産業の担い手のための教育、雇用、農業党の総合改革拠点
広島県・愛媛県今治市 観光、教育、創業などの国際交流・ビッグデータ活用特区
この一番最後の「広島県・愛媛県今治市」の「教育」の中の成果として加計学園の「52年ぶりの獣医学新設」が揉めているというわけだ。
でもそもそも「観光、教育、創業などの国際交流・ビッグデータ活用特区」自体がかなり広義で解釈しだいでは何でもあてはまりそうだ。
よく特許を取得する際には何でもあてはまるように拡大解釈をする事が多い。
Aという商品に特許を申請する場合には、Aがくくられるであろうカテゴリーすべてに当てはまる様に申請する。
もちろん競合するライバル企業への抑止力のためだ。
だからこの広島県・愛媛県今治市の「観光、教育、創業などの国際交流・ビッグデータ活用特区」という特区の内容は政治家の意図が隠れているように思われる。
たぶんにこの広島、愛媛に囲まれた瀬戸内地域は「造船業」で栄えた地域だ。
造船業はここ数年、韓国・中国の押されていた産業であり、そのあたりのバックアップの意味合いもあるのかもしれない。
ただ「今治造船」に代表されるように造船業は盛り返しつつあるのも事実だ。
確かに法律の規制でがんじがらめの日本だから「特区」に関しては賛成である。
ただ平成17年ぐらいから始まった「どぶろく特区」に関してはあまり理解ができない。
全国に130件近くのどぶろく特区が制定されたが、もりあがっている噂を聞いたことがない。
もちろん製造量も少なく大々的にできないところもあると思うが、それにしても特区としての効果は何だったのか?
加計学園のようにあとあと突っ込まれないように、政治家や官僚は「特区」の意義とその目的をはっきりさせてから進行させるべきだと思う。