「外環道」とは東京都心から約15kmを環状に連絡する道路だ。
正式には「東京外かく環状道路」という。
関東の人は並行する国道298号とあわせて概ね「外環(がいかん)」と呼んでいる。
もともと東京都練馬区から埼玉県の三郷市までがつながっていたが、つい先日千葉県の市川市までつながって少し話題になっている。
今回開通したのは埼玉県三郷市から千葉県市川市までの15.5km。実はまだこれで完成ではない。
輪の東側は終了したのだが問題は人口過密地帯の西が厄介なのだ。
現在、練馬区大泉から世田谷区の東名高速道路のジャンクションまでの16kmを整備中だが、なにぶんにもこのあたりは高級住宅街だ。
用地買収は現実的に難しいため「大深度地下利用法」を初適用して地下40m以下にトンネルを掘っている。
こちらもまだ時間が相当かかりそうだ。
ちなみにこの東名ジャンクションから先の首都高速湾岸線までの着工の見通しは立っていない。
この首都高速連絡で晴れて環状道路の完成となる。
そもそもこの「東京外かく環状道路」の計画がスタートしたのが1969年だからかれこれ50年の歳月が過ぎている。
50年かかってやっと3/5まで来たというところだろうか?
もともとこの環状線は高速から高速へ抜けるだけの車を都心に流入するのを防ぐのが目的だった。
道路の建設より東京のドーナツ化が速過ぎた所に敗因があった。
結局、国交省は「圏央道(首都圏中央連絡自動車道)」の建設を急ぐことになる。
こちらは都心は半径40kmから60km付近を環状に走る道路。
こちら全線開通にはまだ少々時間がかかりそうだが、概ね開通しており現状、「常磐道」、「東北道」、「関越道」、「中央道」、「東名高速」は繋がっているので、環状線として機能している。
さて今回の「東京外かく環状道路」で何が良くなったのか?
一部新聞には「東京ディズニーランド」に都心部を経由しないで行けるとある。
ご存じ「東京ディズニーランド」は東京といいながらも、千葉県浦安市に立地している。
もよりの高速道路は「首都高速湾岸線」だ。
今回この道と「東京外かく環状道路」が千葉県市川市の「高谷ジャンクション」で繋がったのでこのような表現になった。
確かに首都高速中央環状線経由で行くと小菅付近の大渋滞があるのも事実。
埼玉県や北関東方面からアプローチする人は「東京外かく環状道路」経由のほうがすいているかもしれない。
都市計画は綿密に整備は早急にというところだろう。