自動車タイヤの「扁平率」なる言葉を聞いたことがあると思う。
この言葉の意味を即答できる人は相当、自動車に詳しい人になる。
よくタイヤのサイズの表現する際に「185/65R15」などの表記を見た事はないだろうか?
これは「イチハチゴ・ロクゴ・アール・ジュウゴ」と読む。
この数字の中には相当量の情報が入っている。
まず「185」とはタイヤの幅の事でこれだと185mmになる。
スラッシュの後の「65」は「扁平率」を表わしている。
この「扁平率」の意味は後で説明する。
「R」はラジアルタイヤの意味で、現在ではほとんどの乗用車はラジアルタイヤなのでこの「R」を利用している。
次の「15」はタイヤの内側にあるホイルのサイズのことで、こちらは何故かしらインチ表示になっている。
1インチはおよそ25.4mmなので15インチはおよそ381mmになる。
これだけ知っているだけでもカー用品店でのタイヤ交換の際にも知ったかぶりができるというものだ。
さて「扁平率」とは何のことかというと、サイドウォ―ル(ホイルの接地位置からの高さ)をタイヤの幅で割ったものを「扁平率」というわけだ。
この「扁平率」が低い(高さが低い)ほど操縦安定性、ブレーキ性能などが向上すると言われているが、乗り心地が悪くなるといデメリットがある。
俗にいう走り屋が好むタイプのタイヤだ。
またタイヤといえば冬場に履き替える「スタッドレスタイヤ」なるものがある。
こちらは柔らかいゴム素材を使い深く細かい溝で雪をグリップする。
特に雪の多い地方の方には必需品ともいえるタイヤだ。
1980年頃まで日本ではスパイクタイヤ(タイヤの表面に金属製のピンを打ち込んだもの)が流通していた。
こちらは雪に対するグリップ力は完璧だったが、雪解けの頃になるとアスファルトを削り、粉塵(車粉)が社会問題になった。
1982年にフランスのミシュランが初めて「スタッドレスタイヤ」を発売して状況は改善されることになった。
ところで世界のタイヤメーカーのシェアはご存じだろうか?
2015年の資料では、1位ブリヂストン(日本)、2位ミシュラン(フランス)、3位グッドイヤー(アメリカ)、4四位コンチネンタル(ドイツ)、5位ピレリ(イタリア)、6位住友ゴム(日本)、8位横浜ゴム(日本)と日本メーカーがベスト10に三社も入っている。
日本は知る人ぞ知るタイヤ先進国だったのだ。
ちなみに住友ゴムはブランドである「ダンロップ」と言ったほうがわかり易いかもしれない。
これだけタイヤのウンチクを知れば人に喋りたくなるかもしれない。