インドネシアの高速鉄道は入札後半に中国の裏工作で敗れた日本が誇る新幹線。
現実には中国の建設工事もとん挫状態で完成がいつになるかわからない状態。
まあそちらはさておき、次にかなりの確率で日本の新幹線の輸出が決まりそうな案件がある。
それがアメリカテキサス州のヒューストンからダラスまでを結ぶテキサス新幹線だ。
アメリカに国鉄に準ずるものはない。
すべて民間任せだ。
だからこのテキサス新幹線もTexas Central Partnersという民間企業が進めている。
嬉しい事にこの会社はJR東海の日本方式を導入する事を明言している。
2022年の開業を目指しているが少々難航している様子。
そもそもアメリカは自動車と飛行機社会だから高速鉄道がどこまで受け入れられるかは少々不安だ。
ちなみにヒューストンの人口はおよそ210万人、ダラスの人口がおよそ123万人だ。
ヒューストンは言わずとしれたNASAのおひざ元のビジネス都市で都市圏人口はおよそ500万人、ダラスもフォートワースと合わせた都市圏人口はおよそ500万人を越すので、採算は見込めるのではないかと思う。
距離でいうとおよそ370km、日本でいうと東京-名古屋間ぐらいの距離だろう。
日本人の感覚だともうこれは新幹線以上飛行機未満の距離だ。
あとは車社会のアメリカ人にその快適さとスピードを時間をかけて認知させていくしかないだろう。
日本は現在、いくつかの高速鉄道の受注合戦で中国とぶつかっている。
前述のインドネシアをはじめ、タイ高速鉄道、シンガポール-クアラルンプール間高速鉄道、ベトナム高速鉄道、アメリカ西海岸のカリフォルニア高速鉄道などなど目白押しだ。
この案件の中で中国が受注したのはインドネシアだけ。
その他の国は今まさに入札の途中だが、正直中国の分はあまり良くない。
かといって日本が有利というわけでもない。
要は日本の新幹線が欲しいがあまりにも高い。
だからといって中国の高速鉄道をいれて「安物買いの銭失い」にはなりたくないというところだろう。
また中国の「一帯一路構想」にも懐疑的なところもあると思う。
日本の新幹線が高いのには理由がある。
日本はシステムや線路、信号システムまですべてパック販売したいからだ。
でもこれは先進国ならでは発想だと思う。
高速鉄道は安全が担保されていなければいけない。
事故が起こったら現場検証もしないで地中に埋めようとする国に安全が担保されるのか?
入札を行っている国は皆さんわかっている。