2021年に延期されたが、だいぶ雲行きが怪しくなってきた東京オリンピック。
おおかたの施設は完成している。
オリンピックの華ともいえるメダルもしかりだ。
このメダルはご存じ携帯電話やデジタルカメラ、パソコンなどの基盤から回収された金属が再利用されている。
いわゆる「都市鉱山」の金属だ。
当初はその金属が必要数量まで揃わないかと危惧されていたが結局確保できたのだろうか?
すっかり新型コロナ騒動のせいで話がどっかに行ってしまった。
もちろん足らなければ一般の調達ルートを通じて準備するだろう。
ただ都市鉱山の金属を再利用しているところにこのメダルの意義がある。
スタジアムの構造とともに環境保護は東京オリンピックの重要なコンセプトになっているからだ。
そもそもこの日本の都市鉱山はどのくらいの埋蔵量があるのか?
前述の通り携帯電話やデジタルカメラ、パソコンなどがゴミとして都市から排出される。
そのまま捨ててしまえばゴミだがリサイクルにまわせば確かに鉱山に匹敵するぐらいの量になるだろう。
実をいうと日本の都市鉱山にはかなりの量の埋蔵量がある事がわかっている。
金がおよそ6,800トン(世界の埋蔵量の約16%)、銀は60,000トン(世界の埋蔵量の約22%)にも及ぶ。
鉱物資源に恵まれていない日本もなかなか捨てたものではない。
ちなみに東京オリンピックでは金銀銅合わせて約5,000個のメダルが必要になると言われている。
5,000個のメダルを作るには金が42kg、銀が5,300kg、銅が2,700kgが必要だ。
銀が極端に多いのは金メダルにも使用されるからだ。
オリンピックのメダルぐらいでは埋蔵量にほぼ影響が無いと言って良いだろう。
ところで先ほど日本は鉱物資源に恵まれていないとしたが、純粋に日本で取れる資源で潤沢な埋蔵量のものがあるが何かご存じだろうか?
それはズバリ石灰つまりセメントだ。
国内に約500億トンあるとされているが人口減少でそこまで建設需要がないのが辛いところだ。
また鉱物資源ではないが、このところ話題になっている「メタンハイドレート」は国産で賄える次世代のエネルギー資源とされている。
エネルギー資源の乏しい日本には救世主のような存在だがメタンハイドレートの採取方法の確立にはまだ相当な時間がかかると言われている。
世界6位の海洋面積を持つ日本。
今後も新たな資源がでてくるかもしれない。