以前、鳥取県がスタバ(スターバックスコーヒー)が日本で唯一無い県として話題になった事がある。
これを逆手にとって当時の平井信治県知事が「(鳥取県には)スタバはないがスナバ(砂場)はある」とダジャレで返したのは記憶に新しいところだ。
スタバも一民間企業だから出店にはそれなりの戦略もあるだろう。
いくら県知事とはいえ出店のごり押しは難しい。
2015年には鳥取県民の願いがかなってスターバックスコーヒーシャミネ鳥取店がオープンして日本全県への出店が完了している。
そうスタバは「都市型コーヒーショップ」なのだ。
だから地方都市への出店がどうしても遅れてしまう。
特に山陰地方はスタバに限った話ではない。
日本の外食産業チェーンは軒並み山陰地方への出店が遅れるという。
その理由は平均所得と人口にあると思われる。
さてそのスタバもここに来て地方出店に拍車がかかってきたようだ。
それも出店先は「道の駅」だ。
今年の7月に茨城県筑西市の「道の駅グランテラス筑西」に道の駅初出店をした。
先月にはお隣栃木県下野市の「道の駅しもつけ」にも出店を果たしている。
ある程度の規模の街への出店は一段落したのか?
もしくは道の駅の集客力に期待をしての事か?
今後はそこそこの規模の道の駅への出店にシフトしそうだ。
日本にあるスタバの店舗はおよそ1,400店舗。
世界的に見ても日本はアメリカ、中国、カナダに次ぐ店舗数になっているようだ。
マーケットとしては美味しい国なのかもしれない。
今後、スタバの主戦場は「道の駅」になりそうだ。
ところで道の駅の管理体制というのはご存じだろうか?
基本的に駐車場とトイレは国土交通省で他の施設については地元自治体となる。
高速道路には必ずあるサービスエリアを一般道にも普及させたものだ。
お上の行う政策としては最近まれにみる実益のあるものだと思う。
ここに来て各道の駅は「通過点」ではなく「目的地」を目指している。
スタバ店舗設置についてはその一環だろう。
特にスタバに接する機会の少ない地方の人にとってはあこがれの店でもあるからだ。
そう道の駅にスタバを設置するのは道の駅とスタバそして利用客すべての利害が合致しているのだ。
この週末、筑波山を絡めて「道の駅グランテラス筑西」に行ってみるのも良いだろう。
スタバの美味しいコーヒーが待っている。