「ヒガハス」という言葉を知っている方は相当な鉄道マニアだろう。
そう「ヒガハス」とは蓮の品種名ではない。
埼玉県を走っている東北本線(宇都宮線)の鉄道撮影スポットとして有名な場所である。
関東でも屈指のターミナルである大宮駅を出た電車は登呂駅そして東大宮駅と北上していく。
その次の駅である「蓮田駅」がこの「ヒガハス」の最寄駅になる。
実はこの「ヒガハス」という言葉は「東大宮駅と蓮田駅の間の踏切」に由来している様だ。
場所の詳細な説明は省くが概念としては国道16号と東北本線(宇都宮線)が交わるあたりの北側と思ってほしい。
関東地方のお住まいの方なら多少イメージできるだろう。
さて日本全国には相当数の踏切があるはずなのに何故ゆえこの踏切に注目が集まるのか?
それは意図的ではないらしいのだが鉄道写真の撮影用の「お立ち台」なるスペースが田園風景の中に存在するからだ。
鉄道ファンにしてみればなるべく線路と車両を妨げる障害物がある場所を避けたい。
かといって踏切は基本的に自動車の通るわけだから写真に入り混む可能性が大きい。
その問題点を解決できたのがこの「ヒガハス」というわけだ。
ただ人気のスポットだけに鉄道マニアのトラブルが絶えない。
時にはこのヒガハスに罵声が飛び交うこともあるという。
それは場所取り関するイザコザやルール違反を起こすマニアに対するものだったりと様々だ。
鉄道マニアは写真を撮る事に必死になっている。
Youtubeにはルール違反をして線路内に立ち入る動画もアップされている。
今「ヒガハス」がどんな状態になっているかを知る事ができるだろう。
興味のある方は「ヒガハス 罵声」と検索してもらえば簡単に見つけることができるはずだ。
ルールを守って写真撮影をする鉄道マニア達。
その時4人のマニアが鉄道敷地内に入って線路づたいに走りだす。
ルールを守っている鉄道マニアから罵声が飛び交う。
ルールを守っていないこともさる事ながら自分達の写真に彼らが写りこんでしまうからだ。
電車側も彼らに気づいて警笛を鳴らすが止まる事はしなかった。
撮影を終えた彼らは戻ることなく線路づたいに逃げていく。
僅か数分の動画だが鉄道写真を媒体にした人間のエゴが交錯している。
一般の人達にはそこまでして撮りたいかと思うが、彼らには犯罪を起こしてまで撮りたい何かがあるのだろう。