「100均」と呼ばれる「100円ショップ」はショッピングモールの必須業態になっている。
経済的な観点から見ればあまり良いビジネスとは思えないがそれなりの功績はあるのではないだろうか？
この「100均」の出現により一番影響を受けたのは間違いなく街の文房具屋さんであろう。
昔は学校の近くに必ずあった文房具屋さんもめっきり減ったような気がする。
かくいう自分も「100均」が街中に目立ち始めた頃から利用していたが、現在はまともな商品を購入する事は無くなった。
例えばホッチキスやはさみなどを購入してもすぐ壊れてしまう。
だから言って100円で購入したものにクレームを言う人もいない。
結局、消費者はそれぐらいのレベルでしか「100均」の商品に価値を期待していないのだ。
これはある意味間違っていないと思う。
本当にホッチキスやはさみが欲しい人は文房具にいってナショナルブランド（メーカーが商品につけたブランドのこと）を購入するからだ。
少々語弊があるかもしれないが「100均」側もナショナルブランド側も「100均」の商品が壊れてくれないと困るというわけだ。
いつも思うのだが「そもそも100均の買物は得なのか？」ということだ。
最近、自分が「100均」に行って購入する商品はほぼ「消耗品」だけだ。
商品の原価計算に携わったことがある方なら理解してもらえると思うが、メーカーレベルでの商品の原価は小売価格の30%以下にしないといけない。
というかそうしないと利益が出ないのだ。
つまり「100均」で売っている商品の原価はどんなに高くても「30円」という事になる。
ただしここでいう商品の原価とは店の仕入価格ではない。
あくまでも製造原価という意味だ。
つまりその製造原価に製造メーカーの利益をのせなくてはいけないのだ。
「100円均」で売られている商品のほとんどが中国製だろう。
最近は人件費をはじめ物価上昇が激しい中国で「30円」でいったい何が作れるかと自分は疑問に思ってしまうのだ。
なので自分は「消耗品」以外に商品の価値が期待できないと思っている。
ただし「100均」には集客用に戦略的にかなり薄利な商品があるのも事実。
すべての商品原価が30円だとはいえないだろう。
商品に対する価値観は人それぞれだ。
だから「100均」を否定するつもりは決してない。
納得した人が買い物をすれば良いだけの話なのである。