老眼鏡は空気みたいな存在だ。
通常の生活ではさして困らないがある突然、必要に迫られる瞬間がある。
老眼鏡ほど面倒でそして有り難いものはないと思う。
若い頃に比べて老眼鏡がないと読めなくなったものが二つある。
厳密には二つ以上あるのだが日常的に特に読めなくなったものが新聞と時刻表だ。
特に時刻表は鉄道好きな自分にとってはバイブルのような存在だ。
思いたった時に手元に老眼鏡がないと非常に困る。
しかし改めて見てみると時刻表の文字は本当に細かい。
若い頃はこの文字の大きさに疑問を持ったこともなかった。
というわけで時刻表を見る時は老眼鏡は必需品だ。
その割に出かける時に一番忘れてしまうのもこの老眼鏡だ。
特に本屋さんの前を通りかかると、ダイヤ改正の時刻表が発売されている。
これはと思い書店に入って障りだけでも読もうとバッグを探ると老眼鏡がない。
こうなると折角本屋さんに来ていても気になる書籍に目を通すことも出来ない。
老眼鏡がないと外出の楽しさも半減してしまう。
女性で首から眼鏡ホルダーで絶えず老眼鏡を身につけている方がいらっしゃる。
これはなかなか使えるなと思いホルダーを購入して老眼鏡をぶら下げてみたがこれが非常に気になる。
たえず胸元の空間に気を配る事は必要があるからだ。
結局その煩わしさから眼鏡ホルダーも三日坊主になってしまった。
指輪もそうだが普段から馴れないものを身にまとっても体が拒絶反応を示すようだ。
さて自分が一日の中でもっとも接している時間が長いのはパソコンだ。
正直、一日中パソコンの前にいる日もある。
仕事的な作業をしたり、パズルゲームもする。
また今流行のYoutubeなどの動画を見ることも好きだ。
これほどあの手この手で人間を楽しませる道具は他に無いと思う。
そしてなによりもパソコンが有り難いのはシニア向けのユーザビリティ(使い勝手)が考慮されている事だ。
つまりパソコンの場合は老眼鏡がなくても何とかなる。
だから自分はスマホよりパソコンの方が好きなのだ。
例えばIE(インターネットエクスプローラー)なら「表示-文字のサイズ」とすれば文字サイズの調整が可能だ。
またグーグルChrome(グーグルクローム)なら画面右上の「三つの点(設定)」をクリックして「ズーム」で調整が可能だ。
またマイクロソフトオフィスのエクセルやワードなどにもズーム機能がある。
パソコンは初期の頃からユーザビリティ(使い勝手)がしっかり確立されている。
老眼に悔やむより老眼との付き合い方をパソコンから学ぶべきだろう。