地方にお住まいの方にはピンと来ないと思うが武蔵小杉という街をご存じだろうか?
武蔵小杉の場所は渋谷駅から横浜方面に伸びる「東急東横線」を南下していく。
「東急東横線」は都内でも人気の高い路線のひとつだ。
沿線には代官山駅、中目黒駅、自由が丘駅、田園調布駅などこれまた人気の高級住宅地が並ぶ。
多摩川を渡り神奈川県川崎市に入って二つ目の駅が武蔵小杉駅だ。
その人気ゆえに現在、高層マンションの乱立する武蔵小杉駅だが今や多摩川の反対側の東京都内より高くなっている物件があるという。
何故ゆえにここまでこの武蔵小杉に脚光が浴びているのか?
もともと武蔵小杉は中原街道(江戸と神奈川県の平塚を結んでいる)の小杉宿という宿場町だった。
近代になると日本電気やキャノンなどが事業所を構えて2000年以降に再開発によりマンションが立ち並ぶようになった。
そしてこの武蔵小杉の発展に寄与したのは鉄道インフラの集積だ。
武蔵小杉駅には先ほどの東急東横線の他にJRの横須賀線と南武線が乗りいれている。
横須賀線は東海道新幹線の停車駅である品川駅および東京駅を経て千葉に至る路線だ。
反対側は横浜駅を経て鎌倉駅、横須賀駅へと至る。
南武線の東側は武蔵小杉のある神奈川県川崎市の中心部である川崎駅に至る。
西側は東京都立川市にある立川駅に至る。そう武蔵小杉駅は東西南北どころか東京・横浜地域の6方向に路線が通じる鉄道の要所になっているのだ。
そして2022年開業を目指して更に鉄道網が開けようとしている。
神奈川県内を走る相模鉄道の西谷駅から新線を作り新横浜駅、日吉駅を経て東急東横線に乗り入れようというものだ。
ちなみに東急東横線は東京メトロ副都心線を経由して東武東上線と西武池袋線に乗り入れている。
北は埼玉県の飯能市から南は神奈川県の海老名市に至る壮大な鉄道網が作られる事になる。
その中心にあるのがこの武蔵小杉なのだ。
ただ弊害も出始めている。
早朝のJR武蔵小杉駅では改札にはいるのに数十mの行列ができている。
容積率の高いタワーマンションが多いので改札がキャパオーバーになっているのだ。
便利が良い駅に住んでいるのにその駅が渋滞していては本末転倒だ。
また急激な人口増加に保育園や学校が追い付いていない。
過ぎたるは及ばざるが如し。
街の人気もほどほどが良いようだ。