平成最後の元旦は街の風景がいつもと違うようだ。
大手小売や外食産業が元日に休業をしているからだ。
不思議なもので正月に店が開いているのが当たり前の時代になってしまった。
でも自分が子供の頃三が日開いている店は「おもちゃ屋」だけと相場が決まっていた。
お年玉を握って正月の街をおもちゃ屋に向かう子供の姿が本当に多かった。
この元旦休業は昨年の元旦でも実施しているところがあり、社員募集や労働力確保に一定の効果をあげているようだ。
そう目先の売上よりも恒常的な売上確保を狙う。
先見の明がある経営者だからこそできる英断なのだ。
自分もこの元旦休みには消費者の立場からも肯定的である。
せめて元旦ぐらい自宅で完結させるも良いのではないだろうか?
そもそも昔は年末にお正月用の食材をかなり買いこんでいた。
どうせおせちは通販で年末に着くことであるしさして困る事はないのではないだろうか?
しかしこの状況をチャンス到来と受け止めている業界がある。
コンビニエンス大手三社(セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート)だ。
この「年末商戦」は欠品の無きように各フランチャイズ店に指示が飛んでいるだろう。
そうなのだ。
コンビニでも北海道のセイコーマートは一部元旦休日を実施するが、その他大手コンビニチェーンにその動きが見えてこない。
会社の方針は認める。
各フランチャイズ店のオーナーも生活がかかっているから反対する人は少数であろう。
ただそこに勤める人達の本音はどうであろうか?
自分は今年を契機にコンビニの日本人のアルバイトやパートが減るような気がしてしょうがない。
このブラックさに着いていけるのは厳しい状況下で働いている外国人留学生だけになってしまう。
そもそもこの状況にコンビニチェーンの本部は痛くも痒くもないだろう。
店のアルバイトがドタキャンすればオーナーが深夜に入れば良い。
パートが子供の病気で急に休むことになったらオーナーが代行すれば良いという発想だからだ。
いくらバイタリティーのあるオーナーでも365日休みもなく深夜も対応していれば体を壊してしまう事は避けられない。
いつも思うのだが本部社員は自宅のこたつで正月気分に浸っているのではなくこの時期各店舗に応援に行くべきだと思う。
現場の痛みがわからないのに「イノベーション」もあったものではない。
元日休業をしている会社をもっと見習うべきであろう。