たぶんに高額な割に使う頻度が低かった服といえば着物ではないだろうか?
シニアの中には自宅の箪笥の中に相当数の着物を持っていらっしゃる方も多いだろう。
母親の形見、もしくは子供が入学の際に購入したなど思い入れのある着物も相当数あると思う。
ただ今後使う可能性はといえばかなりの低いのではないだろうか?
実をいうと自分も終活を少しずつではあるが進めている。
特に今後利用する機会が限りなくないものは思い切って捨てるようにしている。
ある企業の方からお聞きしたのが「昨年一年間使わなかったものは来年も使わない」という事だ。
確かに企業における経理上の帳簿類ならいざ知らず一年間一度も使わなかった資料は来年に使う事はないだろう。
もちろん捨てられるものは捨てていくのだが、先ほどの着物は中古市場においてまだニーズがある。
これは買取業者にお願いして少しでも現金化したほうが良いのでないだろうか?
そのまま着物として他の人に利用してもらう。
もしくはリメイクしてもらって洋服やインテリアとして形として残ることは買い取ってもらった側も嬉しいものである。
しかし冷静に考えるとこの数年で着物文化は一気に衰退してしまった感がある。
破産した「はれのひ」は振袖のレンタル業で拡大した企業だ。
事の顛末はご存じの通りだが、振袖のレンタル市場がここまで広がっている背景には振袖を購入しない女性がいかに増えているかの裏付けでもある。
この会社の敗因はその需要が1月(成人式)から4月第一週(各学校の入学式)までしか無い事だった。
4ヶ月の売上で一年をカバーするにはあまりにも無理があったのではないだろうか?
現在、紳士服のAOKIで低額のスーツレンタルを始めている。
こうなるとカジュアルの服まで含めて服は資産として購入するものではなく月ぎめで借りるものになりそうだ。
これも時代の流れといれば時代の流れなのかもしれない。
たぶんに成人の日や卒業式や入学式が無くなる事はないと思うので、着物の需要が完全になくなることはないだろう。
ただ資産としての個人の所有者が今後も激減していくのではないだろうか?
あなたの資産としての着物は再度、はれの日迎える事ができるのか?
終活として買い取り検討されてみてはいかがだろう。