誤解を恐れずに言えば「簡単な役満」なんてない。
手作りが難しいから「役満」なのだ。
という事で今回は比較的あがり易い「役満」に戻って書いてみたい。
ここでいう「あがり易い」とは簡単という意味ではなく、時々あがる人を見る程度に思っていただければ良いかと思う。
配牌の中に索子が6~7牌、字牌の対子がひとつ程度あれば多くの方は「ホンイツ」に向かうはずだ。
それも字牌が「發」で、索子に「二索」、「三索」、「四索」、「六索」、「八索」などがあれば頭の片隅にあわよくば「緑一色(リューイーソー)」がもたれかけてくるはずだ。
役満の「緑一色(リューイーソー)」は赤色の入っていない索子だけで手を作るものだ。
地方ルールによっては「發」がないと成立しない場合もある。
概ね皆、「ホンイツ」からの手変わりからが多い。
なおこの役満は鳴いても成立する。
ただこの「緑一色(リューイーソー)」も發と何かをポンしただけで周囲から一気に警戒される。
自分も麻雀の上手な方と何回も卓を囲んだことがあるが、とにかく自分の牌に集中していない。
たえずまわりに注意を払っているのだ。
そして必ずいって良いほど「カマ」をかけてくる。
「あれ發でてないよね。」
「索子で染めているのかな?」
「まさか緑一色じゃないよね?」という具合だ。
こういう方がいるとまわりの人もこちらの河に気をとめるようになる。
これは上手な方の常套手段だ。
他人の河に集中させて自分の手作りを密に進めている。
挙句の果てにこちらがやっと緑一色をテンパった時にはその方が「タンヤオのみ」でさらりとあがっていく。
麻雀とは「心理戦」の側面がすごくある。
だから役満の手作りをしている際にはあまり手牌に集中せずに冗談などをいいながら世間話をしている方が良いのではないかと思う。
何故なら多くの方が役満をテンパった際にその表情、行動に違和感がでてしまうからだ。
ところでこの「緑一色」はアメリカで「オールグリーン」と呼ばれており中国のルールにないメイドインアメリカの役満なのだ。
メイドインアメリカにしては繊細かつ緻密な役満に感じる。
自分は一度もあがった事がないがもう機会があれば挑戦した役満の筆頭だ。