今回は「山手線」にこだわって書いてみたい。
地方から来た方が必ずお世話になるであろう「山手線」。
まずはその営業係数をご存じだろうか?
営業係数とは100円を稼ぐための経費となる。
単純な話100円を超えていれば赤字ということになる。
2015年の資料では「山手線」の営業係数は「43.2円」だ。
JR東日本のみならず全国でもトップクラスの数字だ。
でもこの営業係数は都市部にあり営業キロが短いと比較的数字が上がりやすい。
ところでこの山手線の起点と終点はどこかご存じだろうか?
これは鉄道マニアには必須ででてくる問題だ。
起点は品川駅で、終点は田端駅だ。
環状運転をしながら実は環状になっていないのだ。
それでは田端-品川間はどうなるのか?
実をいうと田端駅-東京駅間は東北本線の線路を、東京駅-品川駅間は東海道線の路線を借用しているという発想なのだ。
もちろん山手線として独立した線路を有しながらも管理する上ではそのような発想になる。
そこでもう一つ疑問が生じた方もいるのではないだろうか?
東北本線は上野駅が終点ではないかという事だ。
これも鉄道マニアでは有名な話で東北本線の起点は東京駅で終点が青森駅だ。
あくまでも東京駅が起点だが、路線が集中する東京駅の機能を分散させる意味で上野駅や新宿駅に始発駅を持ってきているのだ。
だから時刻表で東北本線の上野駅の欄を見ると「東京駅からの営業キロ数」は3.6kmになっている。
それと先ほど東北本線の終点が「青森駅」と表現してしまったが実はこれは間違いだ。
ついつい昔の感覚で書いてしまったが、2002年の東北新幹線の八戸駅延伸に伴い東北本線の盛岡駅以北は「いわて銀河鉄道」と「青い森鉄道」の第三セクターに引き継がれてしまったのだ。
だから東北本線の終点は現在は盛岡駅になる。
鉄道ファンにとっては寂しい現実だ。
さて話を山手線に戻そう。
これだけ営業係数の良い路線だとダイヤも半端ないことになっている。
平日の朝8時台に内回りだけで22本の山手線が新宿駅に入ってくる。
一番短いスパンだと2分に一本入ってくる計算だ。
まさに絶えずホームに電車がいる状況になる。
新宿駅といえば世界一の乗降客数を誇るマンモスターミナルだ。
山手線はさも当たり前のようにこの超過密ダイヤをこなしているが支えている人達の苦労は計りしれないだろう。