北陸新幹線敦賀以西のルートは2017年3月に与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームにより「小浜・京都ルート」で正式採用となった。
北陸新幹線が福井県敦賀市から新大阪駅に至るルートでなぜこれまで揉めたのか?
そこでポイントとなる事をまとめてみた。
まず現状の北陸本線は一時間に2本の特急サンダーバードを大阪駅から金沢駅まで運行しているドル箱路線という事。
東海道新幹線はJR東海の管轄で非常に過密ダイヤという事。
京都市は何がなにでも駅を希望している事。
そして小浜市に停車する事ありきで話が進んでいた事。
になるだろうか?
現状の在来線特急の事はとりあえず良しとして、まず東海道新幹線はご存じのとおりかなりの過密ダイヤになっている。
今後、リニアが大阪延伸するまではJR西日本の乗り入れは考え難い。
また原発銀座と言われる福井県には原発受入れの条件として新幹線駅誘致の密約があったのではないかと言われている。
敦賀原発や美浜原発のある敦賀駅はもともと北陸本線の主要駅だから当確だったが、高浜原発のある小浜市は北陸本線から遠く30kmそれてもなお文句無の誘致となった。
この時点で「米原ルート」と「湖西線ルート」が消えてしまった。
さて次にポイントになったのが京都市の存在だ。
京都市はリニアも欲しいと相変わらずわがままを言っているのが、「世界一の観光都市」だけに誰も文句をいえない。
「小浜ルート」は小浜市から京都府亀岡市付近を通り大阪に至るものだった。
これは現状の京都駅を目指すと土地買収に難航するであろう事から京都市を嫌ったものだったが何のことはない。
京都市の意向で弾かれてしまったのでないだろうか?
最後の選択肢となった「舞鶴ルート」は論外で金沢に向かう人が何故ここまで迂回する必要があるのかと思わせるルートだ。
ちなみに決定した「小浜・京都ルート」では京都駅から新大阪駅までは独立したルートを走る。
このルートにこともあろうに新駅を設置するらしい。
片町線の「松井山手駅」付近に白羽の矢が当たっているようだ。
京都駅-新大阪駅間という短い区間に果たして駅が必要かは甚だ疑問だ。
ところで北陸新幹線の全線開業予定を聞いて驚いた。
新大阪駅までの延伸が2046年という事だ。
ということはリニアの大阪延伸予定2037年のより遅い事になる。
ちょっと待って欲しい。
それなら東海道新幹線の乗り入れは可能ではないのか?