自分は若い頃、原付のバイクに乗っていた。
バイクというのはカーブを曲がる際にバイクを倒してコーナーリングを良くするのだが、その際に不得手な向きがあった。
それは右方向だ。
これはバイクに乗ったことがある人なら誰しもが経験する事だが、左に倒すより右に倒す方が不安を感じる。
自分なりにその理由を考えみた。
そこで導きだした結論は「利き手」が地面に近づくからだったが、いろいろな話を聞くとそうでもないらしい。
実をいうと陸上競技のトラックやスピードスケートのトラックは左まわりだ。
また競馬においては日本で初めてつくられた横浜競馬場が右まわりだった関係で、その後の競馬場は右回りが多い。
例えばJRAでは新潟競馬場、府中競馬場、中京競馬場以外の7箇所(札幌競馬場、函館競馬場、福島競馬場、中山競馬場、京都競馬場、阪神競馬場、小倉競馬場)はすべて右まわりになっている。
馬には右も左もないらしい。
実をいうとこの「左回り右まわりの話」には諸説あって結論がでていないのだ。
その諸説を少し紹介してみると「心臓説」、「肝臓説」あたりが良く言われている。
「心臓説」は心臓が中心部よりすこしだけ左寄りにあるのでそれを守りたいかというもの。
守りたいならむしろ右のような気もする。
そして「肝臓説」は人間の体の中で重たい臓器が右側にあるので、そのバランスをとるためというもの。
では胃が満腹の時には感じないかというとそうでもない。
例えば蜂は本能で黒いものを攻撃する。
これは熊によって巣を攻撃されてきたDNAがそのまま次の世代に引き継がれているからだという。
また鮭が産まれた川に俎上するのも生まれたての亀の子が海にむかって動きだすのもそのDNAに由来しているだろう。
もしかすると人間は太古において右側に向かう事で何かしらのトラブルを起こしてきた事への警鐘をDNAとして受け継いで来ているのかもしれない。
ところで利き腕で思いだしたが、右利きの人は歯を磨く時は普段使わない左手で歯磨きをしたほうが良いらしい。
それは右脳を活性化させるためだ。
右脳は左半身をコントロールしている。
右脳が活性化すれば芸術的思考、直観的思考、言語能力などが活性化するとの事だ。
そういえば利き腕の逆の腕は本当に使っていないと思う。
7:3で利き腕を使っているのではないだろうか?
かくいう自分はブラインドタッチができるので利き腕ではない左をかなり使っているほうだ。
うーんやはり右曲りが不安に感じるのは利き腕を地面に近づけるからではないだろうか?
そんな事を思いながら利き腕の右手でノートパソコンを閉じた。